マダニが媒介する感染症「SFTS」の全国の感染者数が過去最多だった去年を上回るペースで推移しています。
宮崎県の感染者数が全国最多となっているこのSFTS、その感染予防と対策についてお伝えします。
SFTS=重症熱性血小板減少症候群は、ウイルスを持つマダニに刺されることで感染します。
県内では調査が始まった2013年以降、全国最多の127件の報告があり、今年もすでに3件の感染が確認されています。
このうち1件は60代男性の死亡事例で、男性は発症前に畑で作業をしていたということです。
人が感染すると、6日から2週間の潜伏期間を経て、発熱や激しい下痢などの症状が出るSFTS。
現在有効なワクチンはなく致死率は30%にのぼります。
日常的に屋外で作業をする人たちは、危機感を抱いています。
(林業 末長征次さん)
「(ウイルスを持つ)マダニにかまれて発症すると、熱が出たり、死亡すると聞いたので、スプレーなどを使って予防している」
末長さんは作業時、長袖・長ズボンを着用し、靴とズボンの間にはカバーをかけてマダニ対策をしています。
(林業 末長征次さん)
「服をはたいたりして、またスプレーして予防はしているが、家に帰って洗濯すると、まだ服にダニがいたりして、恐ろしいと感じたこともある」
マダニは山の中や草むらだけでなく、手入れされた庭、道路脇の草の中にも潜んでいます。
県内で報告数が多い理由について専門家は・・。
(宮崎大学 産業動物防疫リサーチセンター 岡林環樹教授)
「これは非常に環境的にも暖かいということと、あと自然豊かであるというようなこと、そういったバックグラウンドもあります」
また、県内ではダニを媒介した感染症が多く確認されてきたため、医師の意識が高く、見逃さずに診断してきたことが、全国最多の報告数になっていると考えられます。
もしマダニに噛まれているのを見つけた場合は、無理に触らず、すぐに皮膚科などの医療機関を受診することが大切です。
(宮崎大学 産業動物防疫リサーチセンター 岡林環樹教授)
「吸血してるダニが皮膚に頭をめり込ませて吸血の段階に入っているんであれば、まずはその時点でダニを取ってもらうという目的でお医者さんに行くことをおすすめします」
さらに近年は、ペットを介しての感染ルートも指摘されています。
(宮崎大学 産業動物防疫リサーチセンター 岡林環樹教授)
「猫から、そして犬から人にもうつるというような事例がわかってきて、非常にリスクがあるというようなことが新たにわかってきた感染症になります」
ペットを外に出した場合は、ブラッシングなどでマダニが付着していないかチェックすることが大切です。
宮崎大学では医師会などと連携しペットの感染状況をもとに人への流行期を探る研究も始まっています。
発症すると命を落とす危険性の高いSFTS感染症、正しい知識を持って予防・対策をすることが重要です。
