歌手や俳優として長年にわたって活躍した美輪明宏さんが、6月20日、老衰のため亡くなりました。
91歳でした。
16歳でシャンソン歌手としてデビューした美輪さんは、性別を超えた美貌で注目され、1957年に『メケ・メケ』が大ヒット。
日雇い労働者の母を持つ少年の気持ちを歌った『ヨイトマケの唄』など、多くの歌を世に送り出しました。
長崎県生まれの美輪さんは10歳の時、原爆投下によって被爆。
そうした経験から、生涯にわたり“全ての人が平和に生きていける共生社会の実現”を訴え続けてきました。
『愛の讃歌』は、永遠の愛をつづった名曲として知られています。
美輪明宏さん(当時68歳):
今のように毎日毎日、信じられないような残虐無比のような事件ばかりになってきた。見えるものを見なさんな。見えないものを見なさい。それは“心”です。この世の中で一番偉いのは“心のきれいな人”です。
さらに、活動は俳優としても…。
舞台『黒蜥蜴』などの作品で強い存在感を示し、唯一無二の表現者として活躍しました。
また、美輪さんは声優としても多くの作品で印象に残る役柄を演じてきました。
『もののけ姫』では圧巻の演技を披露。
この作品の主題歌を歌った米良美一さんは「お別れはとてもつらいですが、今はただただ安らかにお休みください」と追悼しました。
3カ月ほど前に体調を崩し、療養中だったという美輪さん。
生前、願いを込めた「こんな世の中を生き抜く武器は愛の言葉しかありません。この世のすべての問題を解く鍵は、愛です。愛があれば戦争なんか起こりません」という直筆のメッセージを残していました。
所属事務所によると、美輪さんの最期の言葉は「ありがとう」。
そうひと言、感謝の言葉を伝えると静かに目を閉じ、息を引き取ったということです。
美輪さんの訃報に、悲しみの声が広がっています。
美輪さんが荒地の魔女を演じた『ハウルの動く城』で共演した木村拓也さんはインスタグラムで「荒地の魔女、こちらこそありがとう。安らかに…」とコメント。
美川憲一さん(80):
亡くなった事を知った時、言葉になりませんでした。色んな思い出がたくさんありますが、とても偉大な方でした。
浜木綿子さん(90):
歌手としての神々しいお姿とは違って、「同い年よね」などと、とても気さくな方でした。世界の平和を願っておられると、隣人にもさりげなく愛をくださるのだ、と常々思っておりました。
美輪さんの葬儀の祭壇には好きだったという黄色いバラが飾られ、ひつぎにはファンからの手紙が納められたということです。
