今週発生した台風7号と8号、いわゆる「ダブル台風」が27日に関西に接近するとみられています。
台風が2つも発生しているうえに、梅雨前線が活発化していることから、片平敦気象予報士は「あっという間に危険性が高まる恐れがある」と注意を呼び掛けています。
豪雨の中での避難の危険性はどのようなものか。
そして、国レベルで進めている「台風をコントロールする」最新研究も取材しました。
■関西各地で大雨による影響が
26日、「ダブル台風」は梅雨前線とともに各地に影響をもたらしました。
京都市の鴨川はあちこちに木々が散乱。
遊歩道に規制線が張られ、一時『レベル4 氾濫危険警報』が発表されました。
京都府精華町では、土砂災害が発生しているとして『警戒レベル5 緊急安全確保』が出されています。
大阪府の淀川水系寝屋川流域でも、一時『レベル4 氾濫危険警報』が出されました。
東大阪市ではマンホールから6メートルほど水が吹き出し、奈良市では、大雨のなか通勤中だった58歳の男性が、片足が溝にはまって骨折する重傷を負いました。
さらに奈良県生駒市内の川が氾濫し、住宅に水が流れて行く様子も見られました。
■九州では災害級の大雨
九州では「ダブル台風」の接近を前に、すでに災害級の大雨となりました。
長崎県五島市では600ミリ以上の記録的な大雨を観測し、72時間の降水量が観測史上1位になりました。
さらに、長崎県佐世保市の住宅では、裏で土砂崩れが発生し、近くに停めてあった車に土砂が直撃。
佐賀県武雄市では道路の一部が冠水。乗用車が進んで行きますが、徐々に運転席が見えなくなるほど水に浸かり、車が途中で動かなくなって立ち往生してしまいました。
■「自分の声が聞こえない」豪雨の中の避難は危険
降り続く大雨に強い風、私たちは台風の怖さを今一度認識しておく必要があります。
67年前、各地に記録的な被害をもたらした“伊勢湾台風”をきっかけに建設された奈良県吉野郡川上村の「大滝ダム」にある施設では、防災を学ぶことができます。
伊勢湾台風の時に降った雨を体験することができるのです。
記者が当時降った118ミリ/1時間の雨の中に立ってみると…。
【記者リポート】「自分の声が聞こえない。まさに猛烈な雨です」
こちらの施設では最大で600ミリ/1時間と、3段階の雨量が体験できますが、強くなるにつれ視界も悪くなっていきます。
こうした状況で避難するのは大変危険なことが分かります。
■「台風をコントロールする」國が進める最新研究
近年、台風は地球温暖化などの影響で勢力が増していると言われています。
この台風をコントロールしようという研究が国レベルで進んでいます。
国のプロジェクト「ムーンショット 目標8」は、2050年までに台風や豪雨を制御する技術の実現を目指して研究を行っているのです。
【横浜国立大学・筆保弘徳教授】「もしも台風の勢力を弱めることができれば、いわゆる攻めの防災になるわけです。人間の力で何とか台風を弱めて、被害を減らせないかっていう研究をやっています」
航空機や船舶から台風の雲を変形させる物質を散布するなどして台風の勢いを弱め、被害を減らすということです。
【横浜国立大学・筆保弘徳教授】「実際台風ってツボがあって、あるところを抑えると、台風が途端に構造変化して、少し弱くなったりします。なので、ほんの少しでも弱められれば被害は格段に減る」
技術の確立にはまだ時間がかかるそうですが、台風を人間が制御できる時代が来るかもしれません。
※避難情報については、26日午後6時時点のものです※
(関西テレビ「newsランナー」2026年6月26日放送)
