製造から60年、エンジン故障で窮地に立たされていた旧国鉄のディーゼルカーが、全国の鉄道ファンの支援で息を吹き返した。

『キハ2004号』エンジン復活

「はい起動!」古めかしい音と共に息を吹き返した年代物のディーゼルエンジン。

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2026年、人間でいう還暦を迎えたディーゼルカー『キハ2004号』の動力源だ。

かつて全国を駆け抜け、人々の暮らしを支えた旧国鉄のディーゼル列車。北海道や茨城県の私鉄で50年走って引退し、10年前に福岡・福智町の平成筑豊鉄道・金田駅にやってきた。

走る姿が見られるのは、全国的にも珍しい希少な鉄道車両だ。この日、集まった鉄道ファンからは喜びの声が多く聞かれた。

「今はなかなか聞けなくなったんですけど、このカラカラ カラカラというエンジン音ですよね。なんか頑張って走ってる感じがあるじゃないですか」

「高度経済成長期の、古き良き日本の良かった時代のレトロさも感じさせながらというところが、非常に魅力的」。

50年走り続け平成筑豊鉄道へ

廃車寸前だったこの車両が金田駅にやってきたのは、かつて九州を走った名列車、準急『ひかり』によく似ていたのが縁だったという。

車両そのものは無償だったが、890万円の輸送費用は全国のファンのクラウドファンディングで賄われた。

その後は有志で作る『キハ2004号を守る会』によって、動く状態で保存され、撮影会や運転体験会など、平成筑豊鉄道のイベントを通して、地域の賑わい作りにも一役買ってきた。

しかし、コロナ禍で稼働が減って傷みが進み、3年ほど前からはエンジンに水が入り込む致命的な故障も生じていた。

2度目の窮地に立たされた“還暦”ディーゼルカー。2026年、やむを得ず2度目のクラウドファンディングを行ったところ、修理に必要な約600万円が国内外の支援者から寄せられた。

運良く、元の所有会社から同じ型のエンジンも譲り受け、故障の元になった上半分を組み替える“大手術”を経て、6月14日、費用を寄付した支援者にお披露目された。

太宰府市から来たという男性は、「寄付は少しですけど良かったなと思います。これからも応援していきたいですね。できる範囲で」。また、大分市から来た男性は、「同い年なんですよ、『キハ2004号』と。私、関東出身で、茨城交通にいた頃、乗ってるんですよ、多分。それは嬉しいですよね。『ホントに動いてらぁ』という感じ」と嬉しそうに笑った。

中東情勢の影響で、一部材料が届かず、外装の補修は終わっていないが、『キハ2224号を守る会』は、引き続き傷んだ車体の板金や塗装を行い、往年の姿を取り戻すことにしている。

守る会「一部でもレール残して!」

平成筑豊鉄道は、2026年4月、将来のバスへの転換が決まっているが、『キハ2224号を守る会』は、一部でもレールを残せるよう町に働きかける方針だ。

「ここがバスの起点になるのか、車庫になるのか、それもまだ分からないが、『福智町に行けば、昔の60年前の列車がまだ動いているよ』ということを全国に示していきたい」と『キハ2004号を守る会』前田忠会長は、期待を示す。

再び息を吹き返した昭和生まれの還暦ディーゼルカー。1日でも長く“走る姿”を見続けたいー 全国の鉄道ファンが願っている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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