ほめられるばかりで、叱られずに育ったため、注意されるなどネガティブな反応に慣れていない。

かつては親も学校の先生も叱ったり厳しいことを言ったりしたので、そんな環境で育った若者はネガティブな反応への耐性があった。だが、今の若者はネガティブな反応への耐性が乏しい。そのため、客観的に見たら、べつにきつい言い方をされたわけではなくても、ひどく傷ついてしまうのである。

そのような若手を従業員として抱える経営者も管理職も、どうやって指導し、一人前に仕事ができるように育てていったらいいのか、頭を悩ませている。

ゆるい職場に疑問や不安を感じるという若者も出てきているようだが、それはまだまだ少数派ではないのだろうか。

(イメージ)
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多くの若者は、ほめてばかりで厳しいことを言わない親や学校の先生に不満をもつことなく育ち、そのような大人をやさしい親だと言ったり、やさしい先生だと言ったりしている。そして、就職してからも、ほめてばかりで厳しいことを言わない経営者や上司のことをやさしいと言ったりしている。

現代特有のゆるさに疑問をもてるかどうか。それが、この先の仕事力の向上を大きく左右するのではないだろうか。

注意できないから放置する

若手従業員たちから「あの人はいつもほめてくれるやさしい上司だ」と言われている人に話を聞くと、

「たしかに私はほめ上手だと自分でも思います。でも、やさしい上司かというと、それは違いますね」

と言う。そこで、どう違うのかと尋ねると、

「今の若手はほめてあげないと不満をもつし、やる気をなくしてしまう。まずい点があっても、それを指摘すると反発されることが多く、空気が荒れて、やりにくくなるので、とにかくほめるようにしてる、っていう感じです」

でも、若手からすれば、そうやって何かとほめてくれるから、やさしい上司とみなされているんですよねと言うと、

「そうですよね。まあ、外面的にはやさしいということになるんでしょうね。だれも私の心の中を覗くことはできないですからね。でも、ホンネを言えば、やさしいからほめてるんじゃなくて、保身のために仕方なくほめてるんです」

というように、正直に事情を説明してくれた。