長野県上田市のプラスチック製品の製造会社が、6年前にコーヒー事業に参入し、2025年、初めて商品化を達成した。コーヒーの収穫体験も始め、2026年からは上田市と東御市のふるさと納税の返礼品にも選ばれ、「信州産コーヒー」を広めたいとしている。

寒冷地・信州でコーヒーの収穫体験

鈴なりに実った、赤い果実。

収穫期を迎えたコーヒーの「実」で、この中の「種」がコーヒー豆になる。

5月19日、上田市の農業用ハウスで行われたコーヒーの実の収穫体験。

農園のスタッフ:
「赤くなっていると完熟になっている。あと、触ってみると柔らかい」

コーヒーの実の収穫体験
コーヒーの実の収穫体験
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参加者は熟した実を収穫する。

参加者(松本市):
「(完熟は)柔らかいって言ってたじゃないですか、あれ結構わからない」

ものづくりの会社が新規事業で挑戦

コーヒーの木を栽培しているのは、上田市でプラスチック製品の製造・加工を手がける「巴工業」で、6年前に新規事業として始めた。

巴工業・掛川倖太郎さん:
「ものづくりの精神を次に生かすということで、コーヒーの栽培と加工・精製に乗り出した」

巴工業・掛川倖太郎さん
巴工業・掛川倖太郎さん

栽培は、本社の敷地内と東御市の農業用ハウスの2カ所で、温度管理をしながらアラビカ種のコーヒーの木、約470本を栽培している。

栽培に適した気温は20℃から30℃だが、なぜ寒冷地の上田市で育てているのか―。

巴工業・掛川倖太郎さん:
「2050年、気候変動で今までブラジルとかエチオピアで作っていたところが作れなくなるんじゃないか、ということもあって。われわれも先を見据えて新たに取り組むということで始めた」

5年の試行錯誤で「信州産」商品化

試行錯誤しながら収穫ができるまで5年かかり、2025年に初めて500キロ以上を収穫。

精製、乾燥、焙煎を経て「信州産コーヒー」の商品化に成功した。

コーヒー豆
コーヒー豆

寒暖差が大きい信州で育ったコーヒーは、実の糖度が高く、豆はフルーティーな味わいだという。

赤く熟したコーヒーチェリーの味

コーヒーの実の収穫体験も2025年から始めた。

コーヒーショップ勤務(上田市):
「これでもちょっとしかコーヒー入らないですね。25粒でエスプレッソショット1個と言われていて」

参加者はコーヒー好きな人が多く、5月19日は、コーヒーショップで働く人など3人が参加。

“信州産”コーヒー
“信州産”コーヒー

赤く熟した実、「コーヒーチェリー」を味わう体験も―。

コーヒーショップ勤務(上田市):
「甘い。ブルーベリーとかチェリーとかって感じでおいしい」

ふるさと納税の返礼品に

2025年に収穫したコーヒー豆を使って飲み比べ。

参加者:
「甘い」

焙煎(ばいせん)加減により、深みや風味が異なる4つの味を比較した。

参加者:
「ここは全然違うね」

この一連の体験は、2026年から上田市と東御市のふるさと納税の「共通返礼品」に選ばれている。

巴工業・掛川倖太郎さん:
「普段、コーヒーのプロセスを体験できる機会はあまりないと思うので、そういった価値を提供できれば」

飲み比べ
飲み比べ

参加者は―。

コーヒーショップ勤務(上田市):
「とても楽しかったです。どうやって採ってという工程を全部、目で見るということはなかったので、一杯のコーヒーが違ってくる」

コーヒーショップ勤務(松本市):
「地元産、長野県産をより広めていったりとか、いろいろと協力できたら」

会社員(上田市):
「生のコーヒーチェリーが食べられるというのは、コーヒー好きの中でも特に面白いと思う。10年先、東御市、上田市がコーヒーの名産地になることを期待しています」

目指すは「世界と戦える味」

ハウス栽培にかかる光熱費などの問題もあるが、会社は、上田発の「信州産コーヒー」を広めたいと考えている。

“信州産” レギュラーコーヒー 12g 3240円
“信州産” レギュラーコーヒー 12g 3240円

巴工業・掛川倖太郎さん:
「コーヒーのプロセスを知ってもらいながら、こういった会社があるんだよということを知ってほしい。海外にも負けないような、世界とも戦っていけるコーヒーをつくっていければ」

長野放送
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