原油由来のナフサの供給不安で、油類を多く使う自動車整備の現場では、エンジンオイルの入手が困難になるなど影響が広がっています。関係者は「早期の収束」を願っています。
「今月もオイル入ってこない」
長野市にある自動車整備工場。
車検やエンジンオイルの交換といった各種メンテナンスに対応しています。
今、工場にも中東情勢の悪化の影響が広がってきているといいます。
加藤自動車板金工業 長野営業所・遠藤誠所長:
「4月入ってからですかね、急にオイルが入らなくなってきて。仕入業者も、頑張ってもらっているんですけど、先月あたりだと『もう今月もオイル入ってこないよ』なんていう情報が入ってきたりとか」
中東情勢の悪化によるナフサの供給不安。
自動車の整備に欠かせないエンジンオイルや、ブレーキオイルといった「油類」も製造に必要な「添加剤」がナフサ由来のため、大きく影響を受けています。
入荷1カ月待ち、価格1.7倍
こちらの工場では、多い月で400Lほどのエンジンオイルを使用しています。
これまでは注文すれば2日ほどで入荷していましたが、現在は1カ月待ち。
仕入れ価格も、2026年3月時点と比べて1.7倍ほどに上がっているといいます。
必要最低限の在庫は確保できていますが、他の店舗でオイル交換を断られた客からの問い合わせも相次いでいて、依頼を断るケースが出てきています。
資材不足で車の塗装作業にも影響
影響は、油類だけではありません。
加藤自動車板金工業 長野営業所・遠藤誠所長:
「これがウォッシャー液という部品なんですけど、中身は在庫あるみたいなんですけど、入れ物が用意できないんで小分けでの販売が困難になってるようなことは聞きますね」
また、系列の工場では、資材不足で、車の塗装作業にも影響が出ているといいます。
加藤自動車板金工業 長野営業所・遠藤誠所長:
「マスキングテープっていって塗装とかする時に色が他のとこに飛ばないようにするもの。こういう道具も部品もなかなか入ってこない」
「このまま続くと仕事にならない」
広がり続けるナフサショック。
政府は、ナフサについて、「全体量は確保されていて、流通の目詰まりの問題」としていますが、供給不安は解消されていません。
一方で、アメリカとイランは、6月15日、戦闘終結に向けた「覚書」で合意したと発表しました。
今後、収束に向かうのでしょうか。
加藤自動車板金工業 長野営業所・遠藤誠所長:
「オイルにしろ、塗装で使うシンナーだったりとか、硬化剤、ビニール関係ですかね、そこらへんがやっぱりナフサ由来の製品が多いので。このままずっと続くようだと仕事にならない部分も出てくると思うので、ちゃんと入ってくるような感じに戻ってくれればいいと思います」

