2022年4月、北海道知床沖で遊覧船が沈没した事故で、釧路地裁は6月17日、業務上過失致死の罪に問われている運航会社「知床遊覧船」社長の桂田精一被告(62)にに禁錮5年の実刑判決を言い渡しました。

 法廷には緊張感が漂っていました。入廷した桂田被告は一礼すると、フーッと息を吐き、目を閉じました。緊張した様子がうかがえました。

 証言台に向かう際、桂田被告は立ち上がり、まず傍聴席に向かって一礼。

 その後、証言台の前で傍聴席に一礼、検察側と後方の遺族に一礼、裁判長に一礼しました。

 起訴状などによりますと、桂田被告は2022年4月23日、悪天候が予測された中、遊覧船「KAZU1」を出港させ乗客・乗員を死亡させたとして業務上過失致死の罪に問われているものです。

 事故では乗客・乗員20人が死亡、6人の行方は未だわかっていません。

 裁判の争点は、桂田被告が運航予定コースをどう認識していたかや、事故の予見可能性の有無などです。

 これまでの裁判で、桂田被告側は事故の原因は遊覧船のハッチの不具合で、「国の検査で不具合が見過ごされて把握できなかったため、事故は予見できなかった」と無罪を主張。

 桂田被告は「事故を防げなかったことを重く受け止めている」としながらも、「私には罪が成立するのかわからない」と述べていました。

 一方、検察側は「悪天候が予測された中、出航させることは、乗客を危険にさらすことだと予見が可能であり、中止する義務があったのは明らか。まさに人災ともいえる重大事案」として、業務上過失致死罪の上限の禁錮5年を求刑していました。

 6月17日に釧路地裁で開かれた判決公判で、水越赳夫裁判長は桂田被告に禁錮5年の実刑判決を言い渡しました。

北海道文化放送
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