広島の企業が半世紀以上に渡って取り組んできた、広島と海外の文化をつなぐ取り組み。
その思いとイベントの裏側に密着しました。

5月の最終日。
広島市中区にある広島アンデルセンが、1年で、最も忙しい日を迎えました。

【アンデルセングループ グループ総料理長 山崎賢治シェフ】
「料理ひとつずつをシェフがこだわっているので、(料理が)出ていくのも時間通りにタイミングがうまく出ない時があるかも分からないが、ともかくきれいにおいしく熱く冷たく出していきますので、その辺りは間合いを見て宜しくお願いします」

この日開かれた特別な晩餐会。
ゲストには、駐日デンマーク大使夫妻も招待されています。
これは、あすからはじまるデンマークフェアの「前夜祭」。
料理の提供にはデンマーク大使館のサンパットシェフも参加。
日本のシェフと力を合わせて作り上げました。
この料理には、日本とデンマークの絆が込められています。

【駐日デンマーク大使公邸 サンパット・バンダラ エグゼクティブシェフ】
「広島の食材を使って作ったデンマークの考え方の料理です」

前夜祭には、デンマークからも、多くのゲストが参加しました。
「デンマークに来てね!」

前夜祭が佳境を迎え、バックヤードの動きが激しくなる頃、店内では、もうひとつの動きがありました。

【広島アンデルセン 副店長 小島崇さん】
「フロアの中は自分たちで作り上げるというのがデンマークフェアの一大行事になっています」

翌日から開催される広島アンデルセン、1年で最大のイベント、デンマークフェアの準備が始まったのです。

【広島アンデルセン デザイン室 柴崎加奈子さん】
「意外とデザイン室で色々なものを作っています」

【広島アンデルセン フラワーチーム 寺戸正三さん】
Q:大作ですね?
「ビンブラットの器にはどうして生けていいかなかなか難しいです。合わすのが難しい」

閉店後、それぞれの担当が、一斉に作業に取り掛かります。

【売り場の女性3人】
「毎年のカーニバルみたいな感じなので」
Q:毎年?
「はい」

商品、ひとつひとつに、思い入れが…。
商品をどこに置くかにも、担当者の思いが込められています。

【広島アンデルセン リテイルグループ 山内久美さん】
「やっぱりお勧めしたいものを先頭に持ってきたいので、デンマークのパンとか、ちょっとマニアックなパンですが、このロブロはすごくお勧めです」

2階のレストランも、あすの準備に追われていました。
今年、「世界101のハンバーガーランキング」で第5位に選ばれたデンマークのハンバーガーチェーン、「ガソリングリル」。
その商品を再現する取り組みに半年近い準備を費やしました。

【広島アンデルセン レストランサービス 佐々木弘明さん】
Q:本番まであっという間でしたね?
「あっという間でした。いよいよ感じますね。明日」

店内のデザインも一晩で様変わりします。

【広島アンデルセン デザイン室 山口紀代子さん】
「(オーナーの)クラウスさんからこうして欲しいというデザインが届いたので、それを再現するという形です」

【広島アンデルセン 企画チーム 久保原由美さん】
「かっこいいです。デザインのイメージで見た時よりも、このように張られると世界観が拡がっていいと思います」

【スタッフ】
「OK。がんばろう」

オープン当日。
店内では、最後の準備が進められていました。
フェアの期間中だけの限定商品やデンマークのアンデルセンで販売されている人気商品など・・・店頭に並んでいます。
オープニングイベント用のロングペストリーも焼きあがりました。

ハンバーガーチェーン、ガソリングリルのポップアップショップ。
オープンに向けて最終準備が行われます。
ガソリングリルの創業者、オーナーのクラウスさんも、オープンに合わせて来日しました。

【ガソリングリル創業者 クラウス・ウィットラップさん】
「きょうは初日ですが、この1カ月間、すごくたくさんバーガーを作ってみんなで忙しくしましょう」

ハンバーガーの再現には、パンや料理の担当者など、様々な専門スタッフが参加しました。

【広島アンデルセン ベーカリー長 平岡憲治さん】
「世界のトップのバーガーなので、しっかりとしたクォリティでお客様にお届けできたらと思います」

料理長の中川さん。
デンマークと広島の食材の違いに悩みながら、パテ作りは、何度も試行錯誤を繰り返して完成させました。

【広島アンデルセン 料理長 中川幸二さん】
「毎日、新鮮なものをお客さんに食べて頂いて、喜んでもらえたら、自分が報われるという思いでいますので」

【広島アンデルセン 副店長 小島崇さん】
「これから色々なチャレンジをして、その先に何があるのか楽しんで、1か月後にみなさんガッツポーズができるようにがんばりましょう」

いよいよ、1か月間に及ぶ、フェアがスタート。
平日の午前中にもかかわらず、たくさんのお客さんが訪れます。
ハンバーガーもオープンから注文が殺到しました。

【広島アンデルセン 料理長 中川幸二さん】
Q:たくさんのお客さんですね?
「それが自分の報われたという気持ちです」

【広島アンデルセン 副店長 小島崇さん】
「(バーガー)180個完売しました」

デンマークのアンデルセンからやって来た、ハイジさんとニクラウスさん。
デンマークの生活や食をもっと知ってもらいたい。
進んで店舗に立ちます。
販売される商品には、デンマークのスタッフが、2つの国の文化を融合して作ったデンマーク店で大人気のデニッシュもありました。

【アンデルセンデンマーク店 ニクラスジェイミフレイズさん】
「ちょっと塩味のあるミソとキャラメルの甘さの相性が良くて、いいバランスで混ぜ合わせると非常においしいと思います」

1968年から始まったデンマークフェアは、半世紀以上に渡り、日本にデンマークの文化を紹介しながら、両国の絆を深める役割を果たしてきました。

【ヤール・フリース=マスン駐日デンマーク大使】
「デンマークのアンデルセンでは、味噌のような日本の食材を使って色々な商品を出しています。なので日本の食文化がデンマークのアンデルセンを通してデンマークの人に伝わっている。相互に文化の交換が出来ていることを大変うれしく思っていますし、アンデルセンがしていることは全てありがたく思っています」

歴代の社員たちが、半世紀以上に渡って守ってきた日本とデンマークをつなぐ文化の絆。

【広島アンデルセン 副店長 小島崇さん】
Q:社員が手作りで準備するんですね?
「自分たちで作り上げるのが代々の(伝統)ですので」

デンマークフェアは、来年、60年目を迎えます。

テレビ新広島
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