福島県内で日本代表と同じ気分が味わえる場所へ。長年にわたり代表を「食」で支え続けた帯同シェフが福島県広野町にいます。
その人物は、サッカー日本代表の遠征やワールドカップ(W杯)に帯同していたシェフ・西芳照(にし・よしてる)さん。
現在、西シェフがオーナーを務めているのが、広野町の商業施設「ひろのテラス」内のフードコートにある『CUCCINA(くっちぃーな)』です。店内には歴代の代表ユニフォームや選手たちの直筆サインが飾られており、一歩足を踏み入れるだけで日本代表の歴史と熱気を感じられる空間が広がっています。

■歓喜も悔し涙も共にした、帯同シェフの記憶

西シェフは、ピッチの外から選手たちを食で支え続けてきました。特に印象深い思い出として、前回のカタール大会を振り返ります。
「悲願のベスト8に進出できなかったとき、試合直後はもちろん、翌日になっても悔し涙を流し続ける選手たちの姿がありました。本当に熱い思いを持って戦っていたんです」と西シェフ。
そんな激闘を繰り広げる選手たちに、「食事の時間くらいはホッとしてほしい」という親心のような愛情を込めて、料理を振る舞っていたと言います。

■選手を支えた「代表飯」を再現!名物メニューを紹介

『CUCCINA(くっちぃーな)』では、実際に選手たちが現地で食べていたメニューと同じレシピの料理を味わうことができます。
◇代表カレー(700円)
お店の看板メニュー。見た目は非常にシンプルですが、これこそが「試合後に選手たちが実際に食べてパワーをつけてきたカレー」そのものです。辛さは控えめで非常にまろやか。子供から大人まで誰もが食べやすい優しい味わいの中に、深いコクが溶け込んでいます。
◇代表ペペロンチーノ
こちらも代表チームの定番メニューを再現。アスリートのエネルギー源となる炭水化物をおいしく摂取できるよう、絶妙な塩加減とニンニクの風味で仕上げられています。
◇ハンバーグ定食
一見ボリュームのあるメニューですが、実は選手たちの体を思って「脂分を極力少なく」作られているのが最大の特徴。ヘルシーでありながら物足りなさを感じさせない、帯同シェフならではの工夫が詰まっています。

■長友佑都選手が毎食リクエストした食材

西シェフによると、W杯期間中の食事において、トップアスリートたちの食へのこだわりを象徴するエピソードがあるそうです。
代表選出でおなじみの長友佑都選手は、大会期間中、朝・昼・晩のメニューに「できるだけ青魚(サバの塩焼きなど)を出してほしい」と毎回西シェフにリクエストしていました。
アスリートといえば鶏のささみやプロテインのイメージが強いですが、長友選手が青魚にこだわった理由は「血液の循環」です。青魚に豊富に含まれるDHAやEPAには血液をサラサラにする効果があります。激しい練習や試合で疲れた体の隅々まで、素早く栄養を行き渡らせるために毎食欠かさず摂取していたと言います。こうした選手たちの徹底したプロ意識を、西シェフは食卓から見守り続けてきました。

■未来のサッカー選手たちへの支援

日本代表を支えてきた西シェフですが、その「食」を通じたサポートは現在、次の世代へも向けられています。
西シェフはいま、福島県南相馬市で自ら農業も営んでいます。そこで愛情を込めて収穫した新鮮な野菜は、自身のレストランで振る舞われているだけでなく、「JFAアカデミー福島」に通うサッカー少年たちの寮の食事にも届けられています。
かつて世界の舞台で戦うトップアスリートの胃袋を満たした帯同シェフの料理とこだわりの食材が、今度は未来の日本代表を目指す子どもたちの体と心を育んでいます。西シェフは形を変えながら、今もなおサッカー界の未来を支え続けているのです。

■悲願のベスト8、その先へ

最後にこれからの日本代表への期待を伺うと、西シェフは「まずはベスト8の壁を突破して、監督が目標に掲げる『優勝』まで突き進んでほしい」と笑顔で語ってくれました。
福島にいながら、日本代表と同じ気分とパワーを味わえる『CUCCINA』。西シェフが魂を込めるおいしい料理を食べて、私たちも熱いエールを送りましょう!

福島テレビ
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