11日、鹿児島県鹿屋市の幼稚園で、園児たちがブロック塀にペンキで絵を描くイベントが行われました。
実はこのイベント、中東情勢の悪化を受けてペンキが手に入らず、一度は中止が決まりましたが、ペンキを扱う業者からペンキが贈られ、実現したものでした。
温かい気持ちがこもったイベントの模様をご覧ください。
鹿屋市にある鹿屋幼稚園です。
先生たちがペンキをペットボトルに移し替え、翌日のイベントに備えた準備を進めていました。
鹿屋幼稚園では、全国で活動するペンキ画家のSHOGENさんを招き、約80人の園児たちとブロック塀に絵を描くイベントを2026年1月から準備していました。
しかしー。
3月からの中東情勢の悪化により、ペンキが入手困難に。
5月、一度はイベントの中止が決まりました。
鹿屋幼稚園の先生
「みんなで準備してきたのに『できないんだあ』ってショックではあったんですけど、世界情勢が保育に影響することも私にとって初めての経験だった」
この事態をSHOGENさんから聞き、手を差し伸べてくれたのは、ペンキを扱う大阪の商社でした。
ペンキを扱う商社 六り・西澤健社長
「ペンキが日本全国で不足している中で、ほんの少し当社の強みであるペンキを提供できたことで、遠く鹿児島の方で笑顔が生まれたのであれば十分させてもらったかいがあったと思う」
さらに保護者から協力をお願いされた地元鹿屋の塗料店も園児のために貴重なペンキを無償で提供することを決めました。
かのや塗料・検見崎誠社長
「うちの場合材料屋で多少の予備的な部分を回せば何とかなるのかなあと」
多くの人の思いが集まって迎えたイベント当日。
前日までの雨がうそのように晴天に恵まれました。
園児
「早く描きたい。楽しみすぎて早く描きたい」
園児
「SHOGENさーん」
「はい、ありがとうございます!SHOGENです」
さあ、イベントが始まりました。
ペンキ画家・SHOGENさん
「みんなきょうは自分のことを信じて絶対大丈夫って自分に言いながら、楽しみながら描いていきたいと思います」
絵を描くのは、園舎をぐるりと囲むフェンスの下のブロック塀です。
園児たちは5色のペンキからそれぞれ好きな色を混ぜて色をつくり、下書きなしで大胆に絵を描きます。
テーマは虫と花、そして海の生き物です。
「わーっ、紫になった」
壁に直接描くのは、失敗しないかドキドキするもの。
けれどこのイベントはそんなドキドキを乗り越えて「やれた!」を実感してほしいという狙いもあります。
SHOGENさん
「これかわいい!ダンゴムシかな?すごいおしゃれな色!すごいすてきだよ。かわいい!これ描いたん?クラゲかな?」
園児
「うん」
わずか20分ほどで、長さ45メートルのブロック塀がカラフルな作品でいっぱいになりました。
園児
「楽しい。壁にお絵かきするのが楽しいから」
Q.きょうは何描いた?
「サメ!」
一時は開催中止が決まりながらも、多くの人の善意で実現したペイントイベント。
鹿屋幼稚園・宮下けい子副園長
「ホッとしているのと、うれしいのと、お話ししていると涙が出てきそうだが感謝の気持ちでいっぱいです」
カラフルな絵と笑顔がたくさん生まれ、園児たちにとっても、先生とっても忘れられない1日となりました。
「みなさん、ありがとう」