2026年版の消費者白書が12日、閣議決定された。
今回の白書では、「デジタル化とAI技術の進展で変化する私たちの消費取引」を特集として取り上げていて、SNSによるやり取りが関係する相談が、2021年からの5年間で約2倍に増加し、10万件を超えたことが明らかになった。
また、高齢者を中心に増加傾向にある、点検を装って不要な契約を結ばせる「点検商法」に関する相談が、2025年に2万件を超えたという。
黄川田・消費者および食品安全担当大臣は閣議後の会見で、消費者白書の内容に触れて、「調査結果の分析からデジタル化やAI技術の進展は、消費者に利便性をもたらす一方で、これらに伴う消費者問題への不安意識が消費者の間で高まっている。デジタル取引所で一定数の人が、購入までの選択肢やデザインに不公平さを感じており、SNSチャットによる不必要な勧誘等を経験している。消費者間でAIの活用に広がりが見られるものの、トラブルの未然防止に役立てている人は限定的である」ことなどを指摘した。
また、SNSが関係する消費生活相談件数について、「近年増加傾向が続いており、2025年の相談件数は2021年と比べると約2倍となった」と述べた。
その上で、黄川田大臣は、「SNSチャット等を用いた不意打ち性が高い勧誘への対応等について検討を行っているところだ。消費者においては、少しでも不安に思ったら、消費者ホットライン『188』にご相談いただきたい」と述べた。
一方、黄川田大臣は、高齢者が関わる問題として、「点検を装って不要な契約を結ばせる点検商法」が近年増加傾向にあるとして、「2025年は約2万件を超えた。具体的な相談内容としては、給湯器や太陽光発電システム等の高額な住宅施設設備や分電板やブレーカー等の電気設備に関する契約、トラブルの相談が多い」と指摘した。
その上で、注意喚起や厳正な法執行などによって、被害の発生および拡大の防止に努める考えを示した。