福島県内では2026年、2025年の同じ時期の約1.6倍にのぼる500件近くのクマの目撃情報が寄せられている。広がるクマへの不安、県内各地でその対策も強化されている。
■福島市の中心部で目撃情報
集団下校が行われたのは、JR福島駅から1キロにも満たないまちなかの小学校。福島市では6月11日未明に、病院や県庁のすぐ近くで国道を横断するクマのようなものが目撃された。
■担当者が基本対応を学ぶ
相次ぐ目撃…福島市内の自然林では、市町村の担当者など約70人が集まり、花火を使った追い払いや撃退スプレーの使い方など、クマによる被害を防ぐための基本的な対応を実習。
危機感が広がっているためか、研修会の参加者は2025年よりも20人ほど増加した。
福島県の鳥獣対策専門官を務める福島大学の望月准教授が、撃退スプレーはカバンに入れずに腰に携帯することや、事前に射程距離を理解しておくことなど注意点を説明した。
参加した白河市の職員は「花火があることも、鳥獣対策の担当になって初めて知りました。やってみないことには、対策もわからないと思う」と話す。
福島県環境保全農業課の網中潤さんは「体験していただいて、それを地域に戻って、農業者であったり、住民に伝えていただきたい」と語った。
■ほかの自治体での対応
クマへの対応に追われるのは福島市だけではない。
6月10日に柳津町では箱ワナにかかったクマを駆除した。福島県内で5例目の緊急銃猟となる。
また、いわき市四倉町では市や猟友会などが箱ワナやAIカメラを設置。いわき市では6月に入りクマの目撃情報が相次ぎ、11日もクマへの警戒のため臨時休校となった学校もある。
4月に緊急銃猟を実施した郡山市では、市街地での追跡の難しさなど課題も浮き彫りになり、赤外線カメラを搭載したドローンの調達などクマ対策費用・約400万円を含む補正予算案を編成した。
福島県内各地で自治体を悩ますクマ問題、私たちもクマ鈴や1人での行動を避けるなど身を守る心掛けが必要だ。