高額な費用がかかった海外視察のあり方や、福岡県職員の「部課長会」による県議の政治資金パーティー券購入などの問題が相次いで発覚している福岡県議会の蔵内勇夫議長による記者会見が11日午後4時から始まりました。
海外視察やパーティー券の問題に加え、議会棟での取材制限も一時検討されたことから、TNCなど新聞・テレビ各社が加盟する県政記者クラブが蔵内議長に対し、こうした問題について説明する会見を早期に開くように要請していました。
蔵内議長は会見の冒頭、取材制限のルール案について「県民に対して知る権利を侵害するおそれがあるとの不信感を与え、誠に申し訳ありません」と述べ陳謝しました。
その上で「素案は白紙に戻し、自由に論議していただいた結果、県議会での取材ルールは各会派対応となりました。また、自民党福岡県議団においては特段のルールは設けず可能な限り対応する。取材はウェルカムとなりました」と述べました。
現在も報道陣との質疑応答が続いていて、この後、高額な海外視察やパーティー券の問題についても説明するとみられます。
県議会の高額海外視察問題
県議会の海外視察では特定の旅行会社に業務を発注する随意契約が繰り返され、契約後に費用が大幅に増額されるなど不適切なケースが相次ぎました。
1泊10万円を超える高級ホテルに宿泊するなどの問題も指摘され、県は6月に新たなガイドラインを定め、旅行会社との契約について競争入札を原則とすることにしました。
また県議会は報告書の公開を決めていますが、これまでに公開されたのは2024年11月のエジプト視察と2025年8月の中国視察の2件にとどまっています。
県職員「部課長会」によるパーティー券問題
県職員の幹部職員でつくる「部課長会」が給与から天引きした会費を議長や副議長の政治資金パーティー券の購入に充てていたことが判明しました。
実態調査を進めていた県は中間報告で「10年以上前から慣例的に行われていて、地方公務員法などに抵触するおそれがある」とした上で、議会への忖度や配慮を考えて出席した職員もおり、県政への信頼を損なう行動だったと指摘しました。
県は会費でのパーティー券購入を慎むよう通達しました。
議会棟での取材制限をめぐる問題
県議会が報道機関に対し議会棟での取材制限につながるような内容の通知を検討していたことが5月に判明しました。
素案では議会棟内で取材などを行う場合は原則、事前に議員本人や議会側の承認を得るなどの内容が盛り込まれていました。
この“新ルール”が報道されると蔵内議長は5月29日、「取材のあり方についてルール化できないか議会運営委員会の小委員会で検討するように要請した」と経緯を説明した上で「私から見ても目的や趣旨が分かりにくく誤解を招く内容」だったなどと話し、「白紙に戻す」と撤回を表明しました。