アメリカ・ニューヨークで5月に始まった無料の家事代行サービス。
背景には次世代AIの開発競争がありました。
ニューヨークの住宅に派遣されたのは家事代行サービス「シフト」のスタッフ。
2時間以内であればトイレ掃除からベッドメイキングまで、希望に合わせて幅広い家事を引き受けてくれます。
料金は無料。
その訳は帽子に装着されたカメラ。
人間が行う家事をデータとして収集しています。
実は「シフト」を手掛けるのは人型ロボットのAIを開発するスタートアップ企業。
家事代行スタッフの帽子に装着されたカメラで、家事を行うときの細かな手の動きや作業の段取りなどを一人称の視点で撮影することで、膨大な量のデータをAIに学習させているといいます。
つまり家事代行の対価として、AIの学習データを得ているわけです。
こうしたデータ収集の背景にあるのが、人間と同じように現実世界で働くフィジカルAIロボットの開発競争です。
優位に立つには人間のあらゆる動きに関する、膨大なデータが必要とされています。
シフト 責任者 ハリー・キルバーグ氏:
最終的な目標は、人間がやりたくない様々な家事を手伝う人型ロボットを開発すること。例えば、洗濯物をたたんだり、床を掃除したり、夕食を作ってくれたりすること。
一方、データ収集の際、写り込んだ依頼者の顔や名前、スマートフォンの画面などの個人情報は自動でマスキングし、すべてのデータを匿名化しているということです。
利用者:
(個人情報については)安心している。収集されたデータは私生活をのぞき見るためでなく、明確な目的に利用されるとわかるから。
人間の労働をフィジカルAIの学習教材に変えるこのサービス。
「シフト」は日本での事業展開についても検討しているということです。