本来、いまの時期に旬を迎えるスルメイカ。しかし、全国的にイカの水揚げ量が激減しています。農水省の調べでは、国内のスルメイカ漁獲量は2000年に約34万トンだったものが年々減少し、去年は約2万7000トンと12分の1以下に。福井のイカ漁はどうなっているのか、現状を取材しました。

“イカの街”として知られる北海道・函館市では、6月1日にスルメイカ漁が解禁となりました。ところが、イカはほとんど獲れず去年に続き初競りが中止となる“異常事態”となりました。
     
国内のイカ全体の漁獲量のうち約4割を占めるスルメイカに生じる異変。越前町内のスーパーを訪れると、県内産のスルメイカは見当たりませんでした。
     
吉田圭吾アナウンサー:
「地元で獲れた新鮮な魚介類が並んでいますが、これらは全てマイカです。スルメイカは獲れる量が少なく値段も高いため並んでいません」
     
県内を占める越前漁港でも、北海道と同じく水揚げ量は例年に比べ少ないようです。
   
漁師は―
「きのうきょうは獲れたが、全体的には去年よりかは良くないのでは」
「平均にしたら今年は悪い方。北海道らも2、3匹とか(の報道)。ここらへんはまだいいのでは?」
  
県内では5月から始まったスルメイカ漁。5月の水揚げ量は約12トンで、去年の同じ時期の約7割に留まりました。
    
8日、越前漁港では5隻で約2トンの水揚げでした。この時期、越前漁港ではイカ漁と定置網漁がメインとなるだけに、関係者も漁の低調ぶりに頭を悩ませています。
    
「スルメイカは厳しい。5月6月に取れれば漁協が潤うが・・・」(漁協の関係者)

地元の漁業関係者によると、県内のスルメイカ漁減少は▼海流の変化による生息地の変化▼増加するマグロによる捕食▼漁師の高齢化によるイカ釣り船自体の減少な様々な理由が絡み合っていると考えられています。
  
さらに漁協によると「5月6月は県外からのイカ釣り船が入っていたが、今年は原油高で減っている」といいます。
  
日本海の沖合を回遊しながら成長するスルメイカ。原油高の影響で長距離の移動を控える県外漁船が増えているというのです。
  
また、原油高はイカ漁ならではの光景にも影響を及ぼしています。イカを呼び寄せるためにたくライトです。
   
「発電のための燃料をかなり使う。青森北海道からきて操業しても水揚げがなさそうなら来ない」(漁協の関係者)
  
漁師も「底引き船と違って油をたくさん使う。まだ小型はいいが、大きい船は倍ぐらい使う」と原油高による操業の難しさを口にします。

様々な環境の変化に中東情勢の影響も加わりさらに逆風にさらされているイカ漁。“庶民の味”に危機が迫っています。

福井テレビ
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