政府の「国家安全保障戦略」など、3文書の改定に関する有識者会議が8日開かれ、非核三原則の見直しを議論の対象とするべきだとの意見が出席者から示された。
佐々江賢一郎元外務事務次官が座長を務め、防衛分野や経済安保の専門家ら計15人で構成される「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」は、総理官邸で2回目の会議が開かれた。
非核三原則を巡っては、「持ち込ませず」について「実効的な核抑止を担保するために見直すべきだ」との意見が出たが、会議の議題にすることに否定的な意見もあった。
防衛省「制服組トップ」の統幕長を務めた山崎幸二氏は、会議終了後の記者団の取材に、非核三原則見直しについて「我が国は、核保有国に囲まれているという現実がある。ウクライナでは核の脅威とが現実化した。そのようなことをしっかりと踏まえた上で議論すべきだ」と主張したことを明らかにした。
また、「『持ち込ませず』の部分は、核の脅威が現実化していく中、拡大抑止の一環として、非常に大きな論点になる」と指摘した。
一方、日米同盟を巡っては、鈴木一人東京大学公共政策大学院教授が、記者団の取材に、「拡大抑止も含めて、アメリカとの同盟は揺るぎないが、アメリカが今、内向きになっていて、これまで想定していたものとは違う関与の仕方があり得る」と指摘し、「どのようなシナリオにも対応できるように、柔軟な対処能力が必要だ」との考えを示した。
次回の会議は、7月下旬から8月をめどに開催される予定だ。