福岡県議会の金銭授受疑惑をめぐり、中尾正幸副議長が24日に県議を辞職した。中尾氏は会見で疑惑を改めて否定し、県民の信頼を失ったことを辞職理由に挙げた。
県議会は第三者の有識者による調査を行う方針。
“渦中”の副議長が突然の辞職
福岡県議会の議長ポストなどをめぐる金銭授受疑惑で、渦中の副議長が、24日、突然、議員を辞職し、24日午後、記者会見を行った。

中尾正幸副議長:
副議長の職並びに県議会議員の職を辞する旨を蔵内議長にお伝えし、辞表を受理していただきました。
これまで疑惑について否定し続けてきた中尾正幸副議長。

ーーなぜ議員を辞職するに至ったのでしょうか?
中尾正幸副議長:
何度も申し上げますが、私はお金を受け取っておりません。事実無根であります。
金銭の授受は絶対にありません。
正副議長のポストをお金で買うようなことは、断じて許されない行為であります。
私の発言で福岡県議会に対して大きな疑念が生じ県政の混乱を招いてしまいました。
ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。
“カツアゲ疑惑”が浮上している福岡県議会の中尾正幸副議長。

かつて同じ会派に所属していた吉松源昭県議から、ゴルフ会などの費用名目で1000万円の支払いを求められたと“告発”され、7年前のやり取りが録音された音声データも公開されている。
「99.99%以上、本人の声」に「AIでなんとでもなる」
(2019年の中尾副議長のものとされる音声):
「あした松本会長(自民党県議団)が“荷物”は預かります」「ちょっと大金やけんね、管理しとかんとね」
この音声について中尾副議長は、当初、自身の声とは認めていなかった。
(7月6日)中尾正幸副議長:
いやぁ、俺の声っぽい。いや、私の声に似てるんですけど、お金の授受がないのにそんなことはいわんやろと。

その後、FNNは、専門機関に独自に声紋鑑定を依頼。

その結果、音声データの声は、「99.99%以上、中尾副議長本人のもの」との結論が得られたのです。
この鑑定結果について14日に改めて会見を開いた中尾副議長は…。

(7月14日)中尾正幸副議長:
今どきはAIでなんとでもなるからね、いろんな方からそう言われましたので。
やっぱり信憑性に乏しいと私は思っています。
中尾副議長は、14日の会見の冒頭では、音声自体に改ざんの可能性があり、信憑性は低いと繰り返し主張。
しかし、声紋鑑定の取材を行ったFNNの記者が、改ざんの可能性が極めて低いとする専門家の見解をもとに指摘すると…。

(7月14日)中尾正幸副議長:
私は、うーん…にわかには信じられませんけれども、科学的にそうであれば、私の言った言葉なんでしょうね。音声データは私の声紋なんでしょう。そしてその会話もしたのでしょう。
でも、お金の授受はありません。
中尾副議長は、音声記録については一転、認めたものの金銭の授受については、否定していました。
「県民の誰一人納得しない」
しかし、24日の会見では…。

中尾正幸副議長:
先週の7月14日の会見、音声データでの私のやりとり、発言では、県民の皆様、誰一人納得できなかったと思っています。
ーー信頼を得られてない理由について
中尾正幸副議長:
やっぱり音声データのやりとりだったんじゃないでしょうか、この記者会見では。
何度も報道を見返しますけども、これは国民の皆さん信じられないだろうなと、自分自身も判断しましたし、事務所にもクレームの電話がたくさん入りましたから、その流れは信用を得られてないんだろうなと思って。

ーー自身で会見の動画を見て無理だなと?
中尾正幸副議長:
そうですね。もう少し理論武装してくれば良かったなと。
ーー事実無根なら続けないと有権者への背信行為では?
中尾正幸副議長:
それは考え方が分かれるんだと思いますけど、私はけじめを付けてこの選択をさせていただきました。
そして質問は、中尾副議長が、辞職を決断した時期に及んだ。
ーーいつ頃から辞めようと考え始めたのか。
中尾正幸副議長:
議長に話すように持って行ったのは、21日だと思います。
ーーそのとき蔵内議長とのやりとりは?
中尾正幸副議長:
辞めるな、と止められました。慰留されましたので、考えを改めたところですけれども。
ーーきょう辞めるに至った理由は。
中尾正幸副議長:
やっぱり、けじめを付けたいなと。

ーー辞任されると(金銭授受が)あったんじゃないかと見られるが?
中尾正幸副議長:
違いますよ。本当にお金を受け取っていませんし、金銭授受は絶対にありません。
先ほども何度も申し上げておりますけど、私に対する県民の信頼が損なわれている以上、議員を続けることは難しい。ここでけじめを付けたいと思いであります。

ーー逃げたとみられるが?
中尾正幸副議長:
いやいや 逃げも隠れもしません。
疑惑解明へ第三者調査
福岡県議会の蔵内勇夫議長は、今回の金銭授受疑惑に関して、「第三者の有識者による調査を行う」としている。

福岡県議会 蔵内勇夫議長:
すでに立ち上げ寸前でございますので早く調査をしていただければいい。
その結果を見て、また議会として考えていけばいいと思う。
中尾副議長は、この調査に全面的に協力すると表明。

中尾正幸副議長:
今後の聞き取り調査に対し事実に基づいて、真摯に誠実に回答したいと思います。
中尾副議長を告発した吉松源昭県議は、中尾副議長の議員辞職について…。

吉松源昭県議:
まず驚きました。まさか議員辞職するとは思いませんでしたので。
やはり、辞めるか辞めないかというよりもまずは真実を話してほしい
一方、中尾副議長は、吉松県議に対して「名誉毀損で刑事・民事の弁護士と相談して告訴する」と表明した。

中尾正幸副議長:
随分名誉傷つけられてますよね。そういうことから今弁護士先生と相談しているところであります。
福岡県議会を揺るがす“カツアゲ疑惑”。
主張が真っ向から対立する中で今後、真実はが明らかになるのだろうか。
(「イット!」7月24日放送より)

