インドなど南アジアの炊き込みご飯「ビリヤニ」がブームとなっています。スパイス香る味にはまる人も多く、店やイベントなどでも人気の料理となっています。本場の味のほか、地元の野菜を使ったそこでしか食べられないビリヤニを出す店もあり、広がりをみせています。
■スパイス香る魅惑の炊き込みご飯
長野市青木島町に2025年8月にオープンしたインド料理店「ニューデリーダーバ」。
店の看板メニューは30種類以上ある本場のインドカレーです。
窯で焼いた手作りのナンも評判で、スパイス好きを中心に人気店になっています。
そんなカレーに負けず劣らずの人気商品が―。
スタッフ:
「お待たせしました。ビリヤニでございます」
こちらの「ビリヤニ」です。
インドなど南アジアの炊き込みご飯のことで、店では、長い粒が特徴のインド産インディカ米を使用しています。
客(長野市から):
「本場の味がしておいしいです」
記者も―。
(記者リポート)
「お米がパラパラです。スパイスの香りが、口の中いっぱいに広がります。お米一粒一粒に味がしっかり染みていて、とてもおいしいです」
■インド出身シェフが作る本場の味
店のスタッフは、シェフを含め全員インド出身です。
ニューデリーダーバ 代表 ナビーン・シャルマさん:
「西と東インドの主食みたいな感じなんです。あるところでは3食ともビリヤニ食べる方もいらっしゃいます。うちのお店の場合はスパイスにこだわりがあります。そのスパイスも全部インドからの取り寄せです」
コメは塩のほか、シナモン・カルダモンなど7〜8種類のスパイスと一緒に炊きます。
タマネギペーストやヨーグルト、数種類のスパイスを入れて火にかけ、一口大のタンドリーチキンと、炊いていたコメを入れ、一緒に炒めれば「ビリヤニ」の完成です。
■「世界三大炊き込みご飯」
ビリヤニはパエリア、松茸ご飯と並び世界三大炊き込みご飯とも言われています。
初めてビリヤニを食べる客も―。
客(千曲市から):
「YouTubeでビリヤニの動画を見てどんな感じなのか気になって。カレーピラフみたいな感じかと思ったけど、スパイスの感じが効いていて、とてもおいしい」
客(長野市から):
「チャーハンともまた違ったパラパラした感じ。それでスパイシーな感じ」
■地元産の野菜で“ご当地ビリヤニ”
長野県ならではの「ビリヤニ」を出す店も。
2025年11月にオープンした池田町の「Mikachi Curry(ミカチカレー)」。
こちらの「ビリヤニ」は、スパイスと地元産の野菜にこだわっています。
Mikachi Curry・松本美佳さん:
「味の濃いところ、薄いところと味のコントラストがビリヤニの魅力の一つで、口の中で食べるたびに味わいが違う」
店主の松本美佳さん。
6年ほど前、スパイスカレーにはまった時にビリヤニのことを知り、今は「納得の味」を求め、探求する毎日です。
Mikachi Curry・松本美佳さん:
「作り方、使う具材によって味わいが全然変わるのが面白くて、スパイスも使うもので風味が変わり、そこがおもしろくてはまっていった」
■華やかな「副菜」で“味変”を
ビリヤニに使うコメは、インドでは高級で香り高い「バスマティライス」です。
このコメを、ヨーグルトでマリネした鶏肉の上にのせ、炊き上げるとー。
Mikachi Curry・松本美佳さん:
「一番底に具が入っていて、コメが白いところと色がついて黄色いところと」
クミンやコリアンダー、ミントやパクチーなど10種類以上のスパイスが入ったビリヤニが完成。
そこに、松本市や安曇野市の農家から直接仕入れた野菜で作る「副菜」を数種類添えるのがこだわり。
見た目も華やかに、また副菜と混ぜることでビリヤニの味を変えながら食べることもできます。
(記者リポート)
「パラパラのご飯にスパイスが効いていて、とてもおいしいです」
チキンカレーや季節の野菜をたっぷり使ったカレーと合わせて食べるのもおすすめです。
■1時間で完売「家で出せない味」
客(大町市から):
「おいしかった。香りが普通の日本のご飯と違っておいしい」
「いろいろ味変しながら最後まで食べられておいしかった」
開店1時間ほどで売り切れにー。
客(大町市から):
「食べる所、すくう場所で味が変わる。混ぜてもおいしいし、家では絶対出せない味でこういう店があるとうれしい」
Mikachi Curry・松本美佳さん:
「去年くらいからスパイスカレー好きではなくても、ビリヤニを認知している感覚。食べた時の衝撃、コメも日本人にはなじみのないバスマティライスを使い、スパイスもカレーとは変えているので、初めて経験する食べ物だという驚きと衝撃が、おいしさにプラスしてある。その衝撃がくせになるのでは」
■ビリヤニ人気で参加者1.5倍
ビリヤニ人気はイベントにも―。
5月23日に行われた「ナマステ信州麻績村」では、南インド出身のシェフがビリヤニの調理実演を行いました。
シェフは都内でインド料理店を経営している。
南インド出身 カルナニディ・シャンカー シェフ:
「人気になっています。おとといも(店で)150人分作って、ブームになっています。めちゃめちゃうれしいです(笑)。いろいろマサラ(スパイス)、ハーブが入っているから、みんな好きだと思う」
イベントは2026年で3回目。
今回はビリヤニ効果で、参加の申し込みは2025年より1.5倍に増えたそうです。
実行委員会・宇都宮静さん:
「インド料理をそんなに知らない人とか、最近ビリヤニがすごくブームになっているので、本場のシェフが作る本場のビリヤニのおいしさをここで体験してもらえたら」
■マトンにスパイス…シェフ実演!
シェフの作るビリヤニは、骨付きの「マトン」を、ミントとパクチー、3種類のスパイス、ヨーグルト、トマトなどで煮込み、うま味を引き出します。
十分火を通したら、コメを生のまま投入し、炊いていきます。
20分後―。
「ビリヤニ、オープン!」
「おいしいビリヤニが炊けましたー!」
120人分のビリヤニ完成。
出来上がったビリヤニは、南インド流にバナナの葉の上に盛り付け、いただきました。
■独特の味 村を知ってもらう機会に
筑北村から:
「スパイスの香りがして、とてもおいしいです。でもちょっと辛いけど。やっぱりプロの味ですね」
「香りもすごくよくて、このマトンかなり柔らかくておいしい。こうやって作るんだと知れたことがね、作り方が日本ではないので、びっくりする作り方してて、それも楽しい」
ビリヤニ効果で参加者も増え、麻績村を知ってもらうよいきっかけになりました。
実行委員会・宇都宮静さん:
「今年、なぜか一気に拡散したなという実感。きょうもすごくたくさんの来場者がおみえになって、こういった珍しいイベントをきっかけに、(村に)足を運んでいただけたら」
ビリヤニ人気の理由は、スパイスカレーブームの延長線上など、いろいろと言われておりはっきりしていません。
ただスパイスが効いた独特の味にはまる人も多く、具材やスパイスの配合次第では、店によって味も異なり、それも楽しみの一つといえそうです。