アナウンサーが県内各地をリポートするアナリポ。5日は吉冨さんです。
【吉冨綾花】
よろしくお願いします。
先週から、災害時にその危険性などを知らせる「防災気象情報」が変わりました。
今後、県内でどう運用されるのか?関係者からは様々な声が聞かれました。
【吉冨綾花】
「5月末から新しくなった「防災気象情報」。県民の皆さんはその変化をどの程度知っているのでしょうか?」
【知っている】
「レベルによって変わるんですよね」
【知っている】
「レベル4までに避難する危なくなる前に」
一方、こんな声も・・・。
【知らない】
Qこれ見てどうですか?
「何がどう違うのかがパッとはわからないかもしれない」
【知らない】
「初めて聞きました」
【知らない】
「この警報がどれくらい危ないのかとかがよくわからないので難しい」
「警報」や「注意報」など、気象庁が出す「防災気象情報」。
5月、大幅に変更されました。
大きく変わるのは、「警戒レベル」の表記と、「危険警報」の新設です。
例えば、もともと「土砂災害警戒情報」だったものが今後は「レベル4土砂災害危険警報」に変わります。
このレベル4の「危険警報」は自治体が避難指示を出すひとつの目安となります。
【佐賀地方気象台気象情報官 高平憲一さん】
「やはりこれまでよりも直感的にわかりやすくしていますのでこれまで以上に皆さまが迅速な避難行動につながればと期待している」
今回、特に注意すべきなのが土砂災害の“レベル3”です。
発令された場合、早ければ1時間以内に“レベル4”に変わる可能性がある危険な状況を意味するようになります。
その分、これまでよりもレベル3が発令される回数は大幅に減る見込みです。
【佐賀地方気象台気象情報官 高平憲一さん】
「レベル4が発表されるそういった状況になりうる可能性が高いときにレベル3を発表するように改善している。避難指示などの避難情報を発令する判断材料として有効に活用していただければ」
【吉冨綾花】
「唐津市浜玉町今坂地区です。奥で工事が行われているあの場所で2023年土砂災害が起きました。当時唐津市には警戒レベル4に相当する、情報が出されていましたが市は難しい判断を迫られていました」
唐津市では2023年7月、1時間に80ミリを超える猛烈な雨が午前5時から2時間続けて町を襲いました。
市は午前6時に避難指示を発令。
しかし、結果的にはその約10分後に土砂崩れが発生、男女3人が犠牲になりました。
【唐津市危機管理防災課 畔田嘉陽課長】
「真っ暗な中で避難指示を出すことでかえって危険が増す、2次災害のリスクを高めてしまうことにつながるのではないかという思いもありましたので判断が難しいと痛感しました」
当時、今坂地区ではほとんどの住民が避難をしていなかったといいます。
災害のあと、唐津市は「避難情報」の出し方を見直し、危険と判断した場合は躊躇なく避難を呼びかけるようにしています。
しかし、高齢者が多い地区で住民の意識をどう高めるか、課題も残ります。
【今坂地区の住民】
「レベル4くらいになったら避難しないといけないかなと思うんですけどあまり軽い気持ちでいます」
【今坂地区の住民】
「のど元過ぎたら・・・っていう感じ。いまいち災害に対する認識全体的に薄いのでは。実際(危険性が)高めの時に言われても避難が遅れるのでは」
自治体の対応も問われる「防災気象情報」の変更。
市の担当者は、「臨機応変な対応」が必要だと話します。
【唐津市危機管理防災課 畔田嘉陽課長】
「予測というのはシナリオのあくまでも目安の一つと考えて基準通りにいかない急激な雨に対しても現場の状況を見極めながら臨機応変な対応をしていくことが難しい部分であり重要な課題」
一方、住民側も日常から災害への備えを進めることが重要です。
【佐賀地方気象台気象情報官 高平憲一さん】
「佐賀県っていうのは大雨による洪水や浸水、土砂災害だけに限らず高潮の災害などリスクの高いエリア。自分の命や大切な方の命を守るように行動につなげていただきたい」
【吉冨綾花】
今回の変更で、自治体は“本当に避難すべきタイミング”に絞って避難指示などを出すことができるようになります。
これまでは、避難所を立ち上げても「誰も避難してこない」、避難のマンネリ化が指摘されていました。
今回の変更では今までよりも危険な状況に限ってレベル3土砂災害警報が発令されるため避難の呼びかけやそれに伴う避難所の開設も少なくなることが想定されます。
ほかの自治体にも取材したところこんな声があがりました。
「レベルが付いたことは職員にとってもわかりやすい」また、「もし避難所の開設が減れば人件費を節約できる」といった率直な声もありました。
新しい防災気象情報、難しい部分もありますがレベルが頭についてわかりやすくなりますし自治体の関係者も前向きにとらえている人が多かったです。
いずれにしても、一人ひとりが情報を入手しどんな情報が出たらどう行動するのか日頃から考え、備えておくことが大事です。
この機会に皆さんも考えてみてください。以上アナリポでした。