きょうから気象・地震に関する防災気象情報が更新された。大幅な更新によって何がどう変わるのか?ポイントごとに整理しながら、私たちはどう行動すれば良いのか考える。

西日本豪雨の教訓 近年は変更・追加が相次ぐ

2018年7月。

広島県や岡山県などで237人の命が奪われた西日本豪雨。

この大災害を機に、5段階の警戒レベルの運用が始まった。

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2021年には、市や町から出される避難指示と避難勧告を避難指示に一本化。

頻発化・甚大化する豪雨災害に対応できるよう、近年は防災気象情報の変更や追加が続いてきた。

「色と数字」で直感把握 「危険警報」新設

そして5月28日から、これまで以上に大きく変わった新たな情報の運用が始まった。

検討会の副座長として、取りまとめ作業を担ってきた静岡大学防災総合センターの牛山素行 教授は「個別的に改善が進められてきた情報全体を、体系的に見直して整理を図ったと言える」と説明する。

牛山素行 教授
牛山素行 教授

大きな変更点は警戒レベル1から5の数字が警報や注意報の前に付けられた点で、4つ目のレベル4に「危険警報」が新設される。

名称をしっかり覚えていなくても危険度を知ることができるよう、気象庁はレベルの色と数字を見て避難行動を取るよう推奨している。

さらに、洪水予報河川に指定された全国 約400の大きな河川に対して「レベル2氾濫注意情報」から「レベル5氾濫特別警報」までが出される。

静岡県内では、天竜川下流や大井川、安倍川など9つの水系・河川が対象だ。

それ以外の中小の河川は、大雨に関する情報の中で市町ごとに危険性が示される。

土砂災害に関する情報は一気に加速

ただ、牛山教授は「特に注意が必要なのは土砂に関する警報の出方がだいぶ変わる」と、新たに加わる情報だけでなく、変更点にも目を向けてもらいたいと話す。

これからは5段階で示される土砂災害に関する情報。

注意すべきは「レベル3土砂災害警報」が出た場合、速やかにレベル4へ移行する見通しとなっていることで、牛山教授によれば「『レベル3土砂災害警報』が発表されてから『レベル4土砂災害危険警報』が発表されるまでの標準な時間はおそらく1時間程度。時系列情報は、そういう意味で非常に有効」という。

「レベル3土砂災害警報」が出ると、市町からは「高齢者等避難」が出される。

その後、短時間のうちに「レベル4危険警報」に移行し、全員が安全な場所に移る「避難指示」が出ると想定されている。

これは発表基準の変更によるもので、早い段階でどう動くかが重要になり、事前の準備と心構えのため、数時間の危険性を示した「時系列情報」の活用が大切になるそうだ。

自治体の備えも新たなに 平時の備えが重要

新しい情報の導入で自治体職員の動きも変わる。

静岡市では、職員が警報の名称や必要な対応を確認したほか、「レベル4危険警報」が出された場合は避難所を開設し、地域の住民をすぐに受け入れられるようにするとの対応方針が定められ、同市危機管理課の杉村晃一 課長補佐は「今までの警報等の発表基準も変わるので、今までと感覚・タイミングがずれることがある。そこは注意するように」と集まった職員に呼びかけた。

杉村晃一 課長補佐
杉村晃一 課長補佐

市民に対してはホームページで周知を図っていて、レベル3や4が発表された場合は速やかに避難行動をとるよう呼び掛けていて、杉村課長補佐は「全庁的に大雨への対応が必要な部署を集めて情報を共有した。今後は避難所を担当する職員を集めた研修を個別にやっていきたい」と話す。

まもなく迎える大雨シーズン。

前出の牛山教授は「雨の災害、気象災害は一番頻度が高く、私たちにとって一番身近な現象。大雨による災害で亡くなった人がいない年は、戦後に一度たりともない」と前置きした上で「大雨による洪水・土砂災害は予想もつかないところではあまり起きない。被害を軽減するためにはどうしたら良いのかということを、平時のうちからよく考えておくことが大変重要」と強調した。

逃げ遅れを招かないために…。

新たな防災気象情報の運用は5月28日午後から順次始まっている。

テレビ静岡
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