国際医療NGOの一員としてカンボジアで小児医療に携わった沖縄県出身の医師が帰国し、9年近くに及ぶ活動を振り返りました。

那覇市出身の嘉数真理子さんは、途上国で無償の医療活動に取り組むNGO「ジャパンハート」の一員として2017年にカンボジアにわたり、小児がんの治療などに携わりました。

9年近くに及んだ活動には多くの苦労があったと話す嘉数さんは、日本の医療現場との違いについて次のように語りました。

嘉数真理子医師:
彼らは特にプライベートで家族との時間を大事にする。日本ほど社会保障制度がしっかりしていないので、困った時に助けてくれるのは家族なんですよ。患者さんも家族がいない方は入院すらできない

難病の子どもを抱えるカンボジアの貧困層家庭の厳しい現実も目の当たりにしたといいます。

嘉数真理子医師:
小児がんの治療も無料なら受けてくれると思っていたが、無料でも『この子の為に付き添いをしていたら働けない。家族がやっていけないから連れて帰ります』と治療を断られる方とか、がんはもう治らないと信じ込んでしまって家に帰りますというかたちで(断られた)

現地の人々との信頼を築きながら診療を続け、医療基盤の構築や医師の育成に取り組むことができたと振り返りました。

医療体制を整えるのに重要な要素について嘉数さんは次のように話します。

嘉数真理子医師:
戦争をしている紛争地では、医療自体がまともにできない。平和であってこそ、経済的基盤があってこそ、社会インフラが整う

嘉数さんは医療を届けるだけでなく、生活面を含めた支援が必要だと話し、会場を訪れた人たちは熱心に聞き入っていました。

嘉数さんは今年8月、那覇市でこどもクリニックを開業するということでカンボジアでの経験を踏まえ、子どもの貧困問題の解消にも取り組みたいとしています。

沖縄テレビ
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