北海道大学の研究グループが、大雨が降ると富士山が数センチ高くなることを発見しました。
北海道大学の日置幸介名誉教授らの研究グループは、富士山周辺に設置された測位衛星観測局の過去5年間のデータを解析しました。
その結果、台風や線状降水帯による大雨に伴い、山頂周辺の観測局は隆起し、逆に麓や遠方の観測局は沈み込むことが分かりました。いずれも数センチ程度のわずかな動きで、隆起は地下水脈の膨張、沈み込みは雨水の重みによるものだということです。ともに大雨が終わると数日で回復します。
富士山は1707年の宝永噴火以来、300年以上噴火しておらず、次の噴火が懸念されています。噴火の前にはマグマが地下深くから上がってくるため山体が膨張することが知られており、衛星測位などを使って富士山の変形は日々監視されています。
噴火前兆の「山の膨張」も、大雨時の「隆起」と同程度の地殻変動として始まるため、研究グループは正しく区別することが今後の噴火予知に向けて重要だとしています。