今回は、先日七尾市で開かれた花嫁のれん展と花嫁道中。
主役の花嫁はウクライナから日本に、能登にきた女性です。
今回は若き夫婦が能登人になる瞬間を見届けます。
嫁ぎ先で花嫁がくぐる花嫁のれんは、石川で古くから続く婚礼の風習の1つです。
七尾市では、実際に使ったのれんを展示する花嫁のれん展が毎年開かれています。
今年で20回目の花嫁のれん展。開催を前に、実行委員長の鳥居正子さんから嬉しい知らせがあると連絡を受け、会いに行きました。
(稲垣)「今年はどんなような花嫁のれん展なんでしょうか?」
(鳥居正子さん)「一本杉通りに事務所を構えたお2人が『花嫁道中をしたい』って言ってくれたので、開幕式の前に花嫁道中を5年ぶりにやります」
(稲垣)「なんと、花嫁道中復活なんですね」
(鳥居正子さん)「サブタイトルは『復興、にぎわい、平和』いうことで」
新型コロナウイルスや地震の影響から開催できなかった花嫁道中。
復興に向けて弾みがつくと、鳥居さんは期待を寄せています。
今回、花嫁道中をする2人を紹介してもらいました。
(鳥居正子さん)「おはよう!リアちゃんと比留間君」
(稲垣)「こんにちは」
(2人)「よろしくお願いいたします」
(稲垣)「素敵な若者2人ですね」
(鳥居正子さん)「そうなんですよ、一本杉の平均年齢がぐっと若く…」
(稲垣)「なるほど」
(比留間さん)「比留間希星(ひるまときや)と申します。」
(ヴァレリヤさん)「サヴェンコ・ヴァレリヤと申します」
現在2人が住む中能登町のご自宅で話を伺いました。
(稲垣)「どうしてここに暮らすことにしたんですか?」
(比留間さん)「何かあの…町が結構結婚支援に手厚いみたいなそういったのもあって(笑)」
(稲垣)「そもそもの出会いはどういうきっかけで?」
(比留間さん)「出会いは、僕がウクライナに留学してた時に、同じ留学の友達と、彼女(ヴァレリヤさん)が別の大学だったんですけど、彼女の友達同士が知り合って、『じゃ一緒に遊ぼうよ』みたいな流れで知り合った感じです」
(稲垣)「第一印象はどうでしたか?」
(比留間さん)「美人やなと思いました」
(ヴァレリヤさん)「ウクライナ語を話すの頑張ろうとしているのが可愛いなと思って…」
交際は順調でしたが、2022年、滞在先でロシアの侵攻が始まりました。
2人は共に日本に避難する道を選びました。
(稲垣)「ウクライナにご家族がいる中で…もちろん、信頼して、愛するパートナーがいるから日本に来ることを決められたんだろうけど、やっぱりご家族と離れるのってすごく決断だったんじゃないかなって…」
(ヴァレリヤさん)「最初妹も連れて行こうかと思ったんですけど、まだ子供で12歳ぐらいでしたので…お姉さんでも連れていけない。海外は(国の)許可取らないといけないとか、そういう手続きが結構難しくて…」「(私は)もう先に行っちゃったから、ウクライナに帰ってもまた国を出られるかどうかも分からなかったんですね」「なので悲しい話ですけど、家族をウクライナに残して日本に来ました」
その後比留間さんは、能登好きの友人らと七尾市一本杉通りでIT関連会社を起業しました。
ここの住民になりたい。その思いが募り、2人は去年7月に七尾市で結婚。
花嫁のれん展のポスター作りを担当した希星さんは、あることに気づきました。
(比留間さん)「ポスターを見た時に、『あ、今回20回目なんだ』と」「僕たちがこう受け入れてもらった恩じゃないですけども…ちょっとお返しすることができないかなってのを何となく思って」「僕たちも去年結婚したのので、花嫁道中やってみたいなっていう純粋な思いと、商店街の賑わいになればと思って、正子さんに相談させて頂いたという形です」
(稲垣)「お2人が今回、花嫁道中をさせてほしいという申し出をしたと聞きましたけども、その時、鳥居さんはどんな気持ちでしたか」
(鳥居さん)「嬉しかった。本当に20回、地震の後の復興も兼ねてすごいうれしいお話だと…もう言葉にならないくらい『この子らのために頑張ろう』と思いました」★2026年4月29日花嫁道中当日
5年ぶりの花嫁道中が始まりました。
若衆による木遣りが先導し、町を練り歩きます。
(鳥居さん)「ほんまにめちゃめちゃ可愛い」「希星くんもなかなか…」
(見物客)「大変でしょうけど、七尾のこの町の方々は皆さん優しい方ばかりだから、楽しく過ごせると思います、本当にそう思います」
一般に向けたイベントの後、花嫁のれん館で妻ヴァレリヤさんがのれんをくぐりました。この様子は、友人らの協力でウクライナの親族に向けてライブ配信されていました。
★お父さんとの通話
(稲垣)「何て言ってましたか、今?」
(ヴァレリヤさん)「『すごく嬉しくて、これからも幸せに2人で暮らしてほしい』って言ってました」
(比留間さん)「能登の皆さんと、一本杉の皆さんとの一つ一つが思い出になるように、その瞬間を楽しんでいけるように2人で一緒に歩んでいければなと思っています」(ヴァレリヤさん)「もっと多くの人に『能登はいいところだぞ』って知ってもらいたいです」
(稲垣)「これからの2人の幸せな結婚生活、そして能登人としての生活を心から私も祝福したいなと思います。これからもぜひ頑張ってください。ありがとうございます」
(2人)「ありがとうございます」