コンビニの朝キャンペーンが元気だ。
セブンイレブンは「創業感謝祭」としてGW明けの3日間、朝限定で人気のパン6種を100円(税抜)で販売。最大68円引きとあって購入した人も多いだろう。
ファミリーマートは現在、「朝トク!」と銘打って、おむすびを2個買うと対象のお茶が実質無料になるキャンペーンを実施中だ。
「コンビニの朝の時間帯は、その店の“強みと弱み”がはっきりしているので、キャンペーンにうってつけなのです」と話すのは、コンビニ業界に精通する流通アナリストの渡辺広明氏。詳しく聞いた。
「弱いも強いも両方強化できる」朝のキャンペーン
【流通アナリスト 渡辺広明氏】
コンビニの来店客数は、立地や日時によって大きく違いますが、朝はその店の特徴が顕著に現れます。
住宅街なのか、駅近か、オフィス街か、繁華街か、そして平日か休日か。立地と日時が混ざりあって状況を作り出しますが、その店の“弱みと強み”が明確な朝の時間帯は、キャンペーンを組みやすいのです。
お客さんが少ない店は、お得なキャンペーンで新たなお客さんを呼ぶことができますし、もともと来店客が多い店はサービスの強化になります。
「弱いところを強くし、強いところはさらに強くする」のが朝のキャンペーンなのです。
さらに“時間限定”というのも大きなポイントです。「今だけ」「朝だけ」という制約が「行かないと損」という気持ちを生み、強い来店動機につながります。
ライバルだらけの昼より断然ねらい目
朝、コンビニでおにぎりやパンを安く売っていたら、昼食用に買っていく人も多いと思います。
ランチタイムは外食産業など強力なライバルだらけ。飲食店のメニューは低価格帯も含め充実していますし、キッチンカーなども人気です。
コンビニにとって、朝キャンペーンで「朝ごはん」と「昼ごはん」両方のニーズを満たせるというのは、非常に大きなことなのです。
店側も、朝の売れ行きを見ながら昼用の発注量を調整できるので、フードロスを減らすという効果も期待できます。
日本の朝ごはんが変わる…?!
日本は「朝食は家で食べる」という文化が強くありますが、物価高や人手不足などを背景に、女性やシニア層も働く時代へと変化し、それに伴って「朝食の外部化」が急速に進んでいます。
いずれベトナムなど東南アジアの国々や台湾のように「朝ご飯は外で買って食べる」ことが日常化するかもしれません。
日本で「海外の屋台文化」にあたるのがコンビニです。通勤途中にコンビニでおにぎりやパンを買ってオフィスの休憩室やデスクで食べる人は多いのではないでしょうか。
さらなる進化に期待
久しぶりにコンビニのおにぎりやパンを食べた人からの「おいしくなったね」という声をよく耳にします。数年前と比べても味は進化しているので、「おいしいからまた買おう」という人が増える効果も大きいと思います。
朝ご飯は一日のパワーのみなもとです。コンビニのキャンペーンをきっかけに朝ご飯を食べる人が増え、メニューのさらなる進化、外食文化の発展に期待したいです。
(流通アナリスト 渡辺広明氏)
取材: 高知さんさんテレビ
