今月6日、福島県の磐越自動車道で発生したマイクロバスの事故。乗っていたのは新潟県の北越高校男子ソフトテニス部の部員で、高校3年生の男子生徒1人が死亡しました。

後続のワゴン車も事故に巻き込まれ、20人が負傷しています。

今回の事故を巡っては、 北越高校側が「貸し切りバスを依頼した」と説明する一方、バス会社側は「『レンタカーを手配して、なおかつ人も頼むよ』という依頼で紹介」と説明していて、言い分が食い違っています。

12日、関西テレビの「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した橋下徹氏は、「この問題は組織の問題」だとし、おととい=10日に記者会見したソフトテニス部の顧問の男性について「1人の責任にしてはいけない」と述べました。

そのうえで、「部活動の安全基準とチェックリストを考えてもらいたい。文部科学省がちゃんと指示を出すべき」と提言しました。

■高校とバス会社の間に“認識の食い違い”

事故の背景にある問題として、高校とバス会社の間に“認識の食い違い”があります。

高校側は「貸し切りバスを依頼した」と主張。一方のバス会社側は「レンタカーと運転手の手配を依頼された」と説明しています。

北越高校の会見によると、去年1年間で12回の遠征のうち、バス会社から「貸し切りバス」として請求されたのは5回。「レンタカー代・人件費」が3回、「レンタカー代」のみが4回。つまり「レンタカー代」の記載がある請求書は計7回にのぼります。

橋下氏は、今回の事故は「組織の問題」で、「ソフトテニス部の顧問1人の責任にしてはないけない」と話します。

顧問の男性は10日、記者会見で「私がバスに同乗していれば運転者の異変に気づき、運転を止めさせるなどして事故を防ぐことができたのではないかと思っている」と話していました。

■今回の事故は「組織の問題。顧問1人の責任にしてはないけない」

【橋下徹氏】「顧問1人の責任にしちゃいけない。これは組織の問題だ。全部顧問がチェックするのは不可能。

最初にお金はちょっと高くかかるけれども、安心をある意味保障してくれる緑ナンバーの車を使うのか、それとも白ナンバーの車を使うのか。

安いけれどもお金はかからないけれども、その運転手さんのその資質はしっかり頼む側がチェックしなければいけない」

緑ナンバーは有償旅客運送に使用できる正規の事業用ナンバーで、二種免許を持つ運転手が必要です。コストは高くなりますが、一定の安全基準が担保されています。

一方の白ナンバーはレンタカーなど自家用車に付けられるもの。今回の事故では白ナンバーのレンタカーが使用され、運転した容疑者は二種免許を持っていなかったとされています。

【橋下徹氏】「緑ナンバーを使うと決めれば、『緑ナンバーの確認をしなさい』となる。白ナンバーを使うと決めれば、『運転手の状況を確認しなさい』となる。そこが明確になっていないから、現場の人たちはチェックのしようがない」

■なぜ責任の所在が曖昧になったのか?

なぜ責任の所在が曖昧になってしまったのでしょうか。

名古屋大学の内田良教授は、「部活動は“自主的な活動”と位置づけられているため、顧問任せになっていることが問題だ」と指摘しています。

修学旅行や遠足などの学校行事は学校主導で計画され、業者との書面によるやり取りも交わされます。

しかし、「部活動はすべて顧問の裁量に委ねられ、教育委員会や学校の関与が薄くなる」と指摘しました。

【橋下徹氏】「部活動は学習指導要領でも学校教育の一環とされている。中学も高校も。教育委員会も学校も、『部活動は知らん』とは言えない。

北越高校だけでなく、全国の学校でもう一度、部活動の安全基準とチェックリストを考えてもらいたい。文部科学省がちゃんと指示を出すべき」

■橋下氏 部活動そのものの構造改革についても言及

橋下氏は部活動そのものの構造改革についても言及しました。

【橋下徹氏】「部活動は基本的には僕はなくすべき(という考え)。大阪市長のときに、部活動は地域の方に移行すべきだと。お金がかかる部分は公費・税金でサポートすると。先生に全部ボランティアでやらせるのはかわいそうですよ。

だから今回の顧問も問題点は反省してもらい、今後のために考えてもらわなきゃいけないけれども、全部ボランティアで顧問1人に責任を負わせるっていうのは僕は違うと思いますね」

この事故を受け、文部科学省と国土交通省は「部活動など移動時の安全確保について効果的な対策を検討していく」と発表しました。

【橋下徹氏】「そんなに難しい話じゃない。『白(ナンバー)か緑(ナンバー)か確認しましょうよ』と。全国の都道府県・市町村の教育委員会も総力を挙げてやってもらいたいですね。子どもたちの安全を守るために」

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年5月12日放送)

関西テレビ
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