群馬・前橋市の道の駅にある1本440円の国産バナナが、行列ができるほどの人気です。
なぜ前橋でバナナなのか。
そこには逆転の発想がありました。
道の駅の直売所にできた約100人の長い行列。
午前9時にオープンすると、買い物客が向かったのはバナナ売り場。
袋詰めされたバナナに次々と手が伸びます。
今話題の大ヒット商品、その名も「まえばしバナナ」。
前橋で育てられた国産のバナナで、価格はなんと1本440円から。
それでも販売開始からわずか1時間で完売。
ゴールデンウィークには、1日で150本から200本が売れました。
東京在住のリピート客は「ちょっと割高、味がすごく良くてまた買いに来た」と話しました。
新たな名物作りへの挑戦から生まれた「まえばしバナナ」。
そのヒントについて、道の駅まえばし赤城・星野圭佑駅長は「ズバリ“暑さ”ですね」と話します。
前橋市は2025年、猛暑日が53日を記録。
全国でも有数の“暑い街”です。
道の駅まえばし赤城・星野圭佑駅長:
暑さの中で育つ野菜や果物はなんだろうと、バナナが安直だが浮かんだ。
この暑さを売りにしたいと発想したのが、国産バナナの栽培でした。
敷地内にあるバナナの栽培ハウス。
見上げる高さに育ったバナナの茎がハウス内に広がります。
ここで栽培しているのは、「グロスミッシェル」という品種。
かつては世界の主流でしたが、病気の影響で姿を消したという“幻のバナナ”です。
イチゴ農家を続けながら、バナナ作りに挑戦したBanana Freaks Maebashi・小淵充さんは「“頑張って”という声がすごく励み。バナナをやって良かった」と話しました。
国内で流通するバナナの99.9%以上が輸入される中、ゼロから無農薬で開発した幻のバナナ。
糖度は一般的なバナナの約1.5倍で、皮が薄いため、皮ごと食べられます。
初めて購入した客は「皮付きでおいしいと聞いたので、食べてみようかなと。楽しみ」と期待を寄せていました。
規格外のバナナも無駄にはしません。
身と皮を使った特製だれで仕上げた焼きまんじゅうや、ゼリー、ケーキなどに加工し、活用しています。
さらに栽培を学べる体験イベントも人気。
道の駅まえばし赤城は2025年度、約430万人が訪れ、全国トップクラスの集客を記録しました。
道の駅まえばし赤城・星野圭佑駅長:
(道の駅を)地域を感じてもらう場所にすることが、私たちの使命。
猛暑という弱点を強みに変えた「まえばしバナナ」。
その発想が、新たな可能性を生み出しています。