ゴールデンウィークも終盤。各地の高速道路で渋滞が発生している。
では渋滞を少しでも“回避”し、スムーズに運転するにはどうしたらいいのか。
「渋滞学」が専門の東京大学・西成活裕教授に聞くと、「左車線を走ること」、「合流のための加速車線の終点まで進んで本線に合流する『ファスナー合流』」がおすすめだという。
渋滞発生のメカニズムから読み解く、「渋滞」の快適な乗り越え方を解説する。
■ブレーキを踏むことが渋滞に繋がる
まず渋滞が起こるメカニズムについて、西成教授は「車間を詰めすぎて、ブレーキが後続車に伝わること」だと話す
この渋滞を「自然渋滞」といい、「前の車がちょっと減速すると後ろがブレーキを踏んで、また後続車がブレーキを踏むという連鎖が続いてしまう」と車間が詰まることによって渋滞が発生する要因になると説明した。
西成教授:無理な割り込みで反対側の車線の車にブレーキを踏ませてしまうとか、ブレーキのきっかけをつくってしまうので、これが今度ある程度混んでるときに起こると、もう一気に全体が凍りついてしまう。
ブレーキを踏むことで、車の列が増えていって渋滞に繋がってしまうのだ。

■どの車線を走行するのが最も速い?
では渋滞に巻き込まれた際、どの車線を走っているのが最も速いのか。
3車線の高速道路を走行していると仮定し、左側・真ん中・右側のどれが最も速いのか、西成教授に聞くと、「実は右側の車線よりも左側の車線の方が速い場合がある」と指摘。
西成教授:渋滞に巻き込まれると、右側に車線変更したほうが速いんじゃないかという方が多いんですけど、実はデータを見ると左側の車線が一番右の追い越し車線よりも平均時速約10キロ速いというデータも。
車線変更しない方が長い目で見ると実は速い場合もあるということですね。渋滞になると、追い越し車線の方に車がたまってくる。
それでは、3車線の中央の車線はどうなのか。
西成教授:中央の車線は右にも左にも行けるから人気があって、車がたまりがちになる。左側の車線は合流もあるんですけど、分岐もあって空いたりするんですね。長い目で見ると左の方が実は早くいける場合もある。

■渋滞を防ぐためのポイントは「ファスナー合流」
そして、渋滞を防ぐためのもう1つのポイントとして、「ファスナー合流」がおすすめだという。
「ファスナー合流」とは、合流のための加速車線の先頭まで進み、本線を走行している車両と1台ずつ交互に合流することだ。
西成教授は合流する際に加速車線の「先頭の合流地点まで行って1台ずつ交互に合流するのがベスト」だと話す。
西成活裕教授:ファスナー閉めるときのようにちょうど合流地点で右左に交互に入るのが、実は一番効率的に見ると、最も車が多く流れる。
手前の方から合流するっていうのも、(加速車線の)先まで行くと(本線の車が)入れてくれないんじゃないか?と思い、手前で合流する人が多いんですけど。
そうすると道路で使われてない部分が出てきます。そうするとその分が後ろに積み上がって、渋滞が伸びるんですね。

■実際に渋滞している高速道路では加速車線の手前で車が混み合う
実際に渋滞している高速道路では、どのように車が合流しているのか。
秦アナウンサー:淡路島の淡路鳴門道の渋滞の様子をお伝えします。まずは左車線、右の追い越し車線のどちらが混んでるか大差はない印象ですが、右の方がまだ流れているなと、この地点に関しては思います。
(加速車線の)合流地点で、1台車が手前から入っています。9割方の車が(加速車線の)一番手前で合流していました。
西成教授:(加速車線の)前が空いてますよね。まだまだ先に行けると思うんですよね。
加速車線の手前で合流しようとしている車が複数台並んでいることが実際に確認できた。

■運転には少し余裕を持って行動することが大切
秦アナウンサーが高速道路の渋滞をレポートしていると、1台の車が加速車線の先頭に進んでいきました。この合流方法が西成教授のおすすめだという。
西成教授:これをみんなでやればいいんですね。(加速車線の先頭まで進むことが)抜けがけみたいに考えるんじゃなくて、これをやるのが大事で、海外だと交互に合流しないと罰金になるんですよ。
渋滞に巻き込まれてしまったときにどういうこと気をつけたらいいのか。
西成活裕教授:当然時間とか場所をずらしていくってのが基本。余裕を持って行けば、渋滞に巻き込まれてもSAやPAで休憩取ったり、トイレに行けたりするので、休憩などで1時間費やした方がストレスなく実は目的地に早く着く場合もあるんですね。ちょっと用意をもって時間とあとルート場所をずらす。“急がば回れ”を考えていただく。
連休終盤、運転には少し余裕を持って行動することが大切だ。
(関西テレビ「newsランナー」 2026年5月5日放送)

