福島県いわきで有名なスポーツといえば…J2・いわきFC=サッカーを思い浮かべる人も多いかと思う。しかし、いま再び熱い視線が注がれているのが野球だ。いわき市で進められているプロジェクトとは?

■野球人口を増やし、郷土愛をはぐくむ
2025年7月に立ち上がった「いわき甲子園プロジェクト」は、いわき市が主体となって野球に取り組める環境を整備し、市内の高校が甲子園に出場することを目標にしている。
プロジェクト立ち上げの背景にあったのは、急速な野球離れ。2008年に827人だった市内小学生の野球の競技人口は、2023年には400人にまで減少した。
また、いわき市は小学校・中学校で活躍した子どもたちが高校進学時に市外に流出する現状が課題。プロジェクトを通して郷土愛を育み、ふるさと回帰の意識醸成に期待して設立した。
プロジェクトでは、元プロ野球選手による講演会や、子どもたちを甲子園に連れていく企画などを行っている。

■野球と深いつながり
実はいわき市は、野球が盛んでつながりも深い地域だという。
19世紀後半から“炭鉱のまち”として、日本の近代化を支えてきたいわき市。時代とともに“観光のまち”へと移り変わり、炭鉱の閉山、そして離職と暗い雰囲気が流れてしまった。
そんななか、1971年に磐城高校が甲子園に出場し準優勝。いわき市に明るい話題を届けた。
2011年に発生した東日本大震災の直後には、いわきグリーンスタジアムを自衛隊員の宿営地として利用。活動最後の任務は小中学生との野球交流会を開催した。
また2013年には、プロ野球オールスターゲームが開かれるなど、歴史を紐解くといわき市は野球とともに歩んできている。

■強豪チームも 野球レベルの高い地域
そして、いわき市の小中学生世代は、全国的に見てもレベルの高い地域だという。
2025年、全国1750の学童野球チームが頂点を争う「くら寿司トーナメントポップアスリートカップ」で見事、いわき市の『常磐軟式野球スポーツ少年団』が優勝した。
いわき市に拠点をもつ企業も、プロジェクトを通して子どもたちを応援している。アルプスアルパインの渡辺好勝さんは「甲子園プロジェクトは、いわきの子ども大きな夢と目標を示してくれる素晴らしい取り組み。スポーツには、人を育て、地域に誇りや一体感をもたらす力があると思う。全国で活躍できるチームもたくさんある。そういった中でも、子どもたちがいわきから流出してしまっているという実態もある。最終的に、甲子園という結果を出せれば素晴らしと思っている」と話した。
未来のアスリート誕生に期待も高まる。

福島テレビ
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