福岡・嘉麻市の母子生活支援施設で幼い姉妹が死亡した事件。母親が逮捕されてから4月29日で1週間だが、事件は今なお波紋を広げている。
長女を殺害容疑 次女の殺害も…
殺人容疑で警察から逮捕されたのは、幼い姉妹の母親、水沼南帆子容疑者(30)。

水沼容疑者は3月10日、嘉麻市の母子生活支援施設の一室で、長女の二彩ちゃん(当時4歳)の首を電気コードで締め付けるなどして殺害した疑いが持たれている。

現場では次女の三華ちゃん(当時3歳)も倒れた状態で発見され、その後死亡が確認された。

水沼容疑者は、自ら首を切りつけけがを負ったが、傷が浅かったことなどから、警察は心中を装って就寝中の姉妹を殺害したとみて捜査。
調べに対し水沼容疑者は、長女への殺人容疑を認め、更に次女の殺害についても関与をほのめかす供述をしている。
事件後に発覚した“衝撃の事実”
「事件当日の3月10日に、この親子3人以外の第三者が、この部屋にいたという事実確認が、できています」(福岡県警捜査第一課 吉川一久課長 4月22日・会見)。

この事件では、施設での生活について“衝撃の事実”が明らかになった。事件のあった母子生活支援施設の部屋にいたのは、水沼容疑者の事実婚の夫で、姉妹の実の父親だったのだ。

4年前、夫が水沼容疑者への家庭内暴力で逮捕され、その際に水沼容疑者は長女と施設に入居。しかし、ほどなくして夫婦はスマホで連絡を取り合い、水沼容疑者が施設に入る方法を伝えて夫が無断で侵入したとみられている。

3年以上に渡る同居生活の間、夫が外出したのは、たった1度だけ。更に母子が外出し、不在の際は電気を消し、トイレも流さないなど、周囲に気付かれないよう徹底していたという。

家庭内暴力で、一度は夫から逃れた水沼容疑者。しかしその後、再び夫との同居を選んだ。水沼容疑者は、事件後の警察の調べで「事件前に口論になり、(夫から)『嫌い』と言われて、死にたくなった」と供述している。
“不可解”な同居生活に困惑する関係者
施設内で起きていた“不可解”な同居生活に、施設の連携などを担う福岡県母子生活支援施設協議会の野間口博文会長は「私たちも驚いたというか、何が起こったのか早く知りたい。施設の防犯体制の見直し、利用者や職員のケア、これらを徹底していきたい」と話す一方で、今回の事件が施設に与える影響も懸念しているという。

「今回、報道は『DV(家庭内暴力)』について改めて取り上げられているが、母子生活支援施設はDV被害の方だけではなく、地域で困っている方、生活に困っている方、精神疾患がある方、子どもが発達障害の方など、困った方を支援する施設なので、今回の件で『危険だ』『危ない』という訳ではないことは分かって欲しい」(県母子生活支援施設協議会 野間口博文・会長)。

事件の背景にあった“異常”な同居生活。全容の解明に向け、捜査が続いている。
(テレビ西日本)
