自衛隊の「炊事競技大会」に密着

自衛隊の「キッチンカー」は、一度に大量の料理を作ることができ、普段は訓練の時などに活用されているが、6チームに分かれて料理の腕前を競い合う競技会が開かれた。

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名古屋市の陸上自衛隊守山駐屯地で、真剣な表情で調理に取り組む自衛隊員。

行われているのは第35普通科連隊の炊事競技会。

各中隊から選抜された6人が1チームとなり、合計6つのチームがそれぞれ手際のよさや衛生管理ができているかなどを競い合う。

配点の6割以上を占めるのはもちろん「味」。
課せられたメニューは豚汁に麦飯、唐揚げの3品に加え、中隊が自由に決めたもう1品の計4品。

中隊長:
このために皆が協力してやってきましたのでぜひ結果を出してもらいたいなと思っています。東日本もそうですが、被災地の方には我々の食事を食べてもらって元気にする思いがこの食事にはあるかなと思っています

いざ災害が起きた時、被災者に温かい食事を提供することも自衛隊の大事な活動の1つ。

この競技も被災地での活動を想定していて、3時間以内に60人分の食事を作ることに加え、調理や洗い物に使える水の量も200リットルまでに制限されている。

そんな厳しい環境下でも調理できるよう配備されているのが、その名も「野外炊具1号」。

1度に最大200人分のご飯とおかずを短時間で調理できる。

チームの代表:
冷めてもカリっと食べられるように、食感を与えられるよう工夫して揚げ物を実施しています

揚げたては、肉汁がじわっと出てきて、外はサクサク、中が柔らかくて美味しくできていた。

完成品も彩りはよく、見た目もおいしそう。

陸上自衛隊 第三十五普通科連隊長の柳田一等陸佐:
被災された方々が生き延びる、元気を取り戻すための命の糧がこの食事でありますので、このように訓練を行ってその能力を維持したり、向上させています

厳正なる審査の結果、見事優勝したのは第一中隊。「味覚審査が優れており、唐揚げのジューシーサクサク感と絶妙なスパイスの効き具合が評価された」とのことだった。

(東海テレビ)

東海テレビ
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