鹿児島市の街角に、体長1メートルの巨大なアマガエルが現れた。「すごいびっくりしましたし、ちょっとかわいい」「シュールですね」——通行人がそう声をあげるほどのインパクトを放つこのオブジェ、実は県立博物館の職員が約3カ月かけて手作りした力作だ。
「ぎょろり」とした目、大きな水かき…リアルすぎる1メートルのカエル
鹿児島市の県立博物館の看板に、何かが張り付いている。
緑色の体に、大きくぎょろりとした目。よく見れば、指の間には大きな水かきまで再現されている。雨に打たれてどこか気持ちよさそうなその姿は、まるで本物のアマガエルが巨大化したかのようだ。

通りかかった人々は思わず足を止め、その生き物に視線を向ける。「すごいびっくりしましたし、ちょっとかわいい」と笑みをこぼす人もいれば、「シュールですね」と苦笑いしながらスマートフォンを向ける人もいる。
このオブジェの体長は1メートル。実際のアマガエルの体長が約4センチ程度であることを踏まえれば、実物の約25倍という圧倒的なスケールだ。近づいて観察すると、その質感や造形のリアルさに改めて驚かされる。
制作期間3カ月、職員の手作り 企画展「かごしまカエル大全集」をPR
この巨大アマガエルのオブジェは、現在県立博物館で開催中の企画展「かごしまカエル大全集」をPRするために制作された。設置されたのは3月19日のこと。制作を担ったのは、ほかでもない博物館の職員たちだ。
約3カ月という制作期間をかけて完成させたこのオブジェは、見る者に強烈な印象を与えながらも、企画展そのものへの関心と期待を高める「呼び込み役」として機能している。SNS上でもオブジェの写真が拡散されており、博物館への注目度は高まっている。

在来種19種、外来種3種 職員が半年かけて県内各地で捕獲
企画展「かごしまカエル大全集」では、鹿児島県内に生息する在来種19種と外来種3種、あわせて22種のカエルを展示している。
展示されている在来種は、博物館の職員が約半年かけて離島を含む県内各地で実際に捕まえたものだという。鹿児島県は本土から離島まで多様な自然環境を持つ地域であり、そこに息づくカエルたちの多様性もまた豊かだ。職員たちが足を運び、時間をかけて集めた生き物たちが一堂に会するこの展示は、鹿児島の自然の奥深さをじっくりと体感できる機会となっている。

「じっくり観察すると、目がキュルッとしていてかわいい」 担当者が語る魅力
企画担当者の渡邉さんは、オブジェの反響について触れながら、展示への思いをこう語る。
「(通りかかった人に)オブジェの写真を撮ってSNSに投稿してもらっているが、(博物館の)中に入ってじっくりと観察してほしい。表情が他の動物と違って読めないが、じっくり観察すると、目がキュルッとしていたり肌の質感もかわいいので、気持ち悪いと思う人もいると思うがかわいさを知ってもらえたら」

5月31日まで 街角の巨大カエルが「入口」になる
巨大アマガエルのオブジェは、企画展の最終日にあたる5月31日まで展示される予定だ。
街を歩いていて突然目に飛び込んでくる1メートルのカエル。思わず足を止め、写真を撮り、SNSに投稿する——その一連の体験が、博物館の扉を開く「最初の一歩」になればという制作者たちの願いが込められている。
気持ち悪いと思っていたカエルが、じつはかわいかった。そんな小さな発見が待っているかもしれない企画展「かごしまカエル大全集」は、県立博物館にて開催中だ。
(動画で見る▶巨大アマガエル出現 鹿児島市の県立博物館前に全長約1メートルの手作りオブジェ展示中)
