タイで徴兵検査の会場に集まる人々。ここでは、毎年定員に達しない場合は徴兵がくじ引きで選ばれる。近年、周辺地域との緊張の高まりや安定した収入と福利厚生を求め、志願者が増えている事情もあるという。
熱気あふれる“徴兵くじ引き”
タイで9日に撮影されていたのは、さながら宝くじの当選会場のようなお祭り騒ぎだ。
熱気に包まれていたのは、タイで毎年4月に行われる恒例行事“徴兵検査”の会場。募集人数に達しなければ、「くじ引き」で選ばれ、兵役に就くことになるかどうかは運任せだ。
「赤い紙」を引けば最長で2年間の軍隊生活、一方、「黒」だと兵役免除となる。
会場では「黒い紙」を引いた人がガッツポーズをしていた。「黒紙」なので兵役免除となる。過去には「赤」を引いた瞬間にひざから崩れ落ちたり、失神したりする人が出ることもあった。
今回も「赤」を引き、徴兵が決まった男性もいたが、本人は笑顔を見せていた。
志願増える若者の事情
くじ引きをせずに入隊を志願する男性も現れると、拍手が起こる。「くじ」を引かずに自ら手をあげて、兵役を選ぶ若者たちが増えているという。
その理由を取材すると、ある志願者男性は、「家族も含めて福利厚生があり、軍人に志願しました」と語る。一方、別の志願者男性は、「カンボジアとの国境情勢を受けて、自分も力になりたいです」と答えていた。
背景にあったのは、周辺地域との緊張の高まりなどによる「愛国心」の変化だ。
さらに景気が良くない中で、収入や福利厚生などの面から“安定した職”として若者たちの目に映っているという。
息子が志願した親は、「強くなって規律を学んで欲しいです。とても誇りに思います」と語り、成長に期待を寄せていた。
こちらの会場では、3日間連続で志願者のみで定員に達し、「くじ引き」自体が行われなかった。変化を見せ始めている「タイの徴兵検査」は、12日まで全国各地で行われた。
(「イット!」 4月10日放送より)
