警察庁は犯罪被害者の精神的な負担を軽くする新たな支援策として、2026年度中に全国の警察で「被害者手帳」の作成と交付を進めることになりました。
被害者手帳で何が変わるのか、フジテレビ社会部・河村忠徳記者がお伝えします。
山﨑夕貴キャスター:
ポイントは2つ「被害者手帳、何を記録?」「負担軽減、導入の狙いは?」。この2つについて聞いていきます。まず、1つ目のポイントです。被害者の負担軽減につなげる狙いがあるということですが、被害者手帳にはどんな内容が記録できるんでしょうか?
フジテレビ社会部・河村忠徳記者:
警察庁は、被害者手帳のモデル案を全国の警察に提示し、各都道府県警はそれぞれの現地の支援団体などと連携して内容を更新して完成させます。中身を確認してみますと、被害者やその家族が被害に遭った状況のほか、困っていることや知りたいことなどを記録できるほか、刑事手続きの流れや相談できる機関や窓口の情報が記載されています。また、最初の1ページ目には「書きたいところを書く」と記載されており、どこを書くのかは本人の自由で、我慢してつらいことを書く必要はありません。その上で、被害者やその家族などが被害に遭ったことや事件について記録するページに記載することで、被害者本人による口頭の説明が簡素化され、精神的な負担軽減につながることを狙いとしています。
山﨑夕貴キャスター:
全国の警察で被害者手帳の作成と交付を進めるということですけれども、利用するためにはどうすればいいんでしょうか?
フジテレビ社会部・河村忠徳記者:
配布対象ですが、主に性犯罪やひき逃げ事件の被害者、殺人事件や交通死亡事故の遺族らを想定しています。しかし、基本的には他の犯罪被害者でも希望者には各警察署の担当者からもらえるようにはなっています。早ければ2026年の夏ごろには、各都道府県警の警察署で配布できるようになるということです。
山﨑夕貴キャスター:
広く利用できるということですね。続いて2つ目のポイントです。警察庁が今回、このタイミングで被害者手帳の導入を決めた背景には何があるんでしょうか?
フジテレビ社会部・河村忠徳記者:
まず、公益社団法人・全国被害者ネットワークによりますと、48の団体が取り扱った犯罪被害に関わる相談件数は2016年度以降急増していて、2024年度には約1.8倍になっています。また、犯罪被害者などからは「こういった支援を受けられることは非常にありがたいのだが、そのたびに本人が被害に遭ったことをきちんと口で説明しなければならず、これがかなりの負担になっている。これを解決できないか」という話があったということです。今回の被害者手帳は、この問題を軽減するために作成されたといえます。そして、警察庁の担当者は「今回も、少しでも被害者の精神的・肉体的な軽減につながる施策に取り組んでいきたい」とコメントしています。