「だーりん」はキャバクラで学んだ
一方麻子さんは、4月の“お泊まり”については、治療院の開業に向けてカーテンの裾上げなどを行っていただけで、不貞行為には及んでいないと主張。
外出時に手を繋いでいた事については、自分の心臓が弱いために健一さんが手を引いてくれたためだと説明した。
さらに「だーりん」と呼んでいた事については、キャバクラに勤務していたときに、お店の従業員から、誰でも親しげに受け取って貰える呼称として「だーりん」を教わり、それを思い出して使っていたと抗弁した。
5月の“お泊まり”では、別室で寝ていたと主張。
提訴された後に行った沖縄のホテルについては、「治療院の宣伝映像撮影のために行った。ツインの部屋しかなく、ツインを二部屋借りると予算オーバーするため」と説明した。
一貫して、不貞行為は無かったと主張した。
被告の主張を信用できない
裁判所はまず「だーりん」「あさちゃん」という呼び方について「親密度を増している」と判断。複数回手を繋いで歩いている事などから、4月の2回の“お泊まり”については「不貞行為があったことが相応に推認される」と判断した。
なお、「心臓が弱いから手を引いてくれた」という麻子さんの反論については、「手を繋ぐに留まらず、腕組みをして歩いている事、建物から出てくる段階で既に手を繋いでいることに照らして、被告の主張を信用することはできない」とバッサリ切り捨てた。
上記の判断から、5月の“お泊まり”も沖縄でのホテル滞在も、同様に「不貞行為があったと見るのが自然かつ合理的」などと判断。
麻子さんによる「ツインの部屋しかなかった」との反論については、すでにこの訴訟を起こされて、不貞行為は無いとの反論もしていて、妻の美咲さんが2人の不貞行為を問題視している事を十分に認識していたと認定した。その上で、さらなる不貞行為に及んだとの疑念を抱かせないように、もう1部屋を予約するか別のホテルを探すのが自然だとして、麻子さんの主張を「信用できない」と判断した。
提訴後の沖縄ホテル「態様は悪質」
美咲さんと健一さんとの婚姻関係については、健一さんには離婚の意思があったが、美咲さんには離婚の意思がなかったと認定。婚姻関係は破綻していなかったと判断した。
その上で、訴訟において麻子さんが一貫して不貞行為を否認し、「だーりん」との呼び名や、手を繋いだこと、部屋での同宿などについて「不合理な弁解を続けている」と認定。提訴後に沖縄のホテルで不貞行為に及んだ事を指摘し、「その態様は悪質と言わざるを得ない」と断じた。
慰謝料については、不貞行為の前の段階で健一さんが離婚の意思を固めていた事から、離婚協議自体は不貞行為による損害とは言えないなどとして、60万円とした。
その他弁護士費用6万円、探偵による調査費用は20万円を認定し、裁判所は総額86万円美咲さんに支払うよう言い渡した。
