女流棋士が問題提起していた妊娠・出産を理由に事実上「不戦敗」となる規定をめぐり、日本将棋連盟はことし1月に対局規定の検討委員会を立ち上げました。
きょう=31日、検討委員会が中間報告を行い、タイトル戦において「妊娠 14 週までに報告することで可能な限りで日程・場所の調整を行う」ことや、「対局の調整ができなかった場合、翌期に特別な地位を付与する」ことなどを検討していると発表しました。
■妊娠・出産で“不戦敗”ルールの経緯は…
日本将棋連盟は去年4月、「産前6週・産後8週にタイトル戦の日程が一部でも重なれば、対局者を変更する」という規定を設けました。
これに対し、妊娠による体調不良で自身も不戦敗を経験した福間香奈女流五冠(34)は「妊娠・出産が不戦敗の理由になるのは不合理だ」と見直しを求めました。
これを受け、連盟は規定を削除しました。
■中間報告「可能な限り日程調整」翌期に特別な地位を付与も検討
さらに、連盟はことし1月、女流棋士や弁護士、医者などからなる対局規定の検討委員会を立ち上げました。
【日本将棋連盟・清水市代会長(ことし1月)】「女流棋士の皆さまに不安な思いを抱かせてしまっていることを大変重く受け止めています。持続可能な制度の実現に繋げて参りたいと思っています」
委員会は関係者への聞き取りやアンケートなどを実施し、これまで6回行われた審議の内容をきょう=31日、中間報告として発表しました。
中間報告では、対局者が原則・妊娠 14 週までに連盟に報告することで「可能な限りで対局日や場所の調整を行う」としました。ただし、産後 6 週間は出場制限期間として6 週間以前での復帰は医師の意見を必須としています。
また、やむを得ず日程調整ができず、「前期タイトル保持者」または「今期挑戦者」が変更される場合には、そのタイトル戦の翌期に特別な地位を付与することを考慮するとしました。
さらに、「妊娠・出産」が理由で対局が実施できなかった場合、これまでは単に「不戦敗」として扱われていましたが、例えば「〇勝〇敗(妊娠・出産による不戦敗〇局を含む)」と表記するなど、通常の不戦敗とは区別することも検討すべき、としました。
委員会は最終的な検討結果をことし4月までにまとめる予定です。