長年、声で人をつないできたNTT東と西の番号案内ダイヤルが3月で終了します。
オペレーターを取材しました。
電話番号を声で案内する「104番号案内」。
3月末、明治時代から続く136年の歴史が終わります。
昭和から平成にかけて1日に数百万件もの問い合わせが寄せられた番号案内。
その長い歴史を支えてきたのがオペレーターです。
電話越しの相手に安心してもらえるよう、“笑声”と呼ばれる優しい声の出し方を大切にしてきました。
そのために日々欠かさず行ってきたのが、早口言葉などの発声訓練です。
オペレーター:
レロレロとベロを動かすラブラドールレトリバー。
声の技術で利用者を支えるオペレーター。
その一人、中島典子さんは約30年にわたりこの仕事に携わってきました。
今も忘れることのできない出来事があるといいます。
東日本大震災の発生後、「ガソリンスタンドの番号を教えてほしい」という問い合わせが急増したのです。
104センタ サブスーパーバイザー・中島典子さん(67):
“ガソリンがなかなか手に入らなくて、車に乗りながら渋滞の中から、もうここで何軒目なんだけれど、なかなか列が進まないから他にないでしょうか?”といった問い合わせだった。(利用者の)大変さがすごく伝わってきた。
そのとき、中島さんは不安を抱えた利用者を声で支える仕事の重みを強く実感したといいます。
かつては年間十数億件に上った番号案内。
時代の移り変わりとともに大きく変化しました。
NTT東日本 営業推進本部 担当部長・種村則明さん:
インターネットやスマートフォンの普及で電話番号検索の方法が多様化した。利用件数が減少してきたので状況を踏まえサービスを終了することにした。
最後の時を間近に控えたこの日、職場には仲間たちの思いが込められた寄せ書きが飾られていました。
104センタ サブスーパーバイザー・中島典子さん:
(Q. 今の気持ちは?)寂しいのはもちろんだが、ただ本当に今あるのは、今まで一緒に仕事をしてきた仲間や、お客さまの“ありがとう”という言葉。それが自分の力になっていた。
受話器の向こう側で暮らしを支えてきた声の仕事。
その長い歴史に今、幕が下ろされようとしています。