西都市は、児童・生徒数の減少を受け、4月1日に市内5つの中学校を再編し、「西都中学校」を開校します。
再編決定から6年。
生徒の通学や部活動もこの春大きく変化します。
創立79年の西都市立都於郡中学校。
戦国時代にローマ教皇に謁見した伊東マンショ誕生の地として、校歌にその名前が出てくる中学校です。
3月22日、在校生や卒業生など約300人が出席して、閉校式が行われました。
(都於郡中2年 圖師碧咲さん)
「私たちの学校は全校生徒39人という小さな学校です。しかし、私はこの都於郡中の生徒で良かったと胸を張って言えます」
4月1日、「西都中学校」に再編される妻、穂北、都於郡、三納、三財の5校のうち、妻中以外は1学年1クラスしかない小規模校です。
西都市では、2010年に906人いた中学生の数が、去年は732人と15年間で2割近く減少しました。
また、教育委員会の推計では、4年後には650人を切ると予測されています。
中学校の再編は、生徒により良い教育環境を提供するための決断でした。
(西都市教育委員会 榎本浩之教育長)
「生徒数が激減していますので、生徒の社会性を育てるという意味と教員の数の確保。さらには部活動も編成できない。いくつかの理由が複合的にあったものですから、西都中学校の開校という形になりました」
(雪丸千彩子記者)
「西都市の中心部にある妻中学校に来ています。こちら校門の工事が行われていまして、こちらに新しく西都中学校の文字が入るということです」
西都中は現在の妻中に開校し、1学年6クラス、全校生徒は約680人になる予定です。
(妻中学校 門松直子教頭)
「ここが本来1つの教室なんですけど、教室数が足りないということで、夏休みの間にここに間仕切りをしていただきました」
西都中の開校で特に大きく変わるのが、通学と部活動。
穂北、都於郡、三納、三財校区の生徒、216人はバス通学になります。
市はコミュニティバスも活用しながら、スクールバスを朝1便、放課後2便、8つの路線で運行します。
(都於郡中の生徒)
「自転車で行く時は、だいたい(家を朝の7時)40分くらいに出るけど、20分くらいに家を出て、バス停まで行くので、早くなるから大変だなと思います」
そして、部活動では、既存の軟式野球や吹奏楽をはじめ、新たに地域探究や演劇など合わせて22の部活動を地域活動として行います。
(西都市教育委員会 榎本浩之教育長)
「先生たちと地域の指導者が連携して、有償で部活動を指導してもらって、その運営も民間の運営団体に委託して行う、新しい取り組みを始めようとしています」
地域活動では、指導者や教職員は運営団体に所属し、時給1600円の報酬で、生徒たちを指導します。
また、地域活動を行う生徒は部費とは別に月1000円の活動負担金を支払う仕組みに変わります。
(西都市教育委員会 榎本浩之教育長)
「基本的には先生方には希望を取って、ぜひやりたいという人と、逆にご自身の子育てで忙しいというのもあると思いますので、そこは強制しないという形で取り組もうと思っています」
中学校再編をきっかけに教職員の働き方改革にも踏み込んだ西都市。
大きな変化の中で、一期生となる生徒たちは閉校の寂しさを感じつつも期待に胸を膨らませます。
(妻中の生徒)
「祖母や父が通った79年の歴史がある妻中学校が閉校になるのは寂しいです」
「妻中で学んだことや友達と作った思い出を大切にして西都中でも良いスタートを切れたら良いなと思います」
(都於郡中の生徒)
「友達が他の学校にいるので、一緒の学校になって、たくさん話して、その友達とも思い出を作りたいと思っています」
少子化を背景に進められた西都市の中学校再編。
より生徒たちが切磋琢磨し、教職員にとっても働きやすい学校の実現に向けた大きな転機となっています。
県内では、今年度末で公立の小中学校合わせて15校が閉校します。
これは2000年以降で最も多く、2000年以降、県内で閉校になった公立小中学校の合計は118校にのぼります。