3月26日で北海道新幹線が開業して10年です。
札幌までの延伸は当初の予定からはるかに遅れ、まだ12年以上かかるとされています。
この遅れがどう影響しているのか?札幌の再開発の現在地です。
「JRタワーの東側新幹線駅の建物は骨組みが出来てきていて駅の形が浮き上がってきている」(木村洋太記者)
札幌駅周辺では工事ラッシュが続いています。
新幹線の駅は少しずつ姿を現わしてきました。
2016年、北海道と本州が新幹線で結ばれ、道南は喜びに包まれました。
長年、新幹線の招致活動を続けてきた札幌。
2030年度末の開業に向けて「大改造」とも言える再開発が始まりましたが…
巨大で硬い岩や軟弱な地盤などでトンネル工事は難航し、開業予定は2038年度末以降にずれ込みました。
まだ12年以上かかることになります。
「(12年後だから)29歳」
「私32歳」
「うれしいと思うが大人になったら気軽に飛行機とか使っちゃうのかな」
「そんなに工事が遅れると私死んじゃう。2030年だったら生きているかなと思って、孫と一緒に新幹線に乗りたいなと思っていた」(いずれも市民)
新幹線の駅から直線でつながるのが二条市場です。
海鮮丼が人気のこの店は3月25日も観光客でにぎわっていました。
「本州から旅行してそのまま北海道まで来る人も増える。冬に飛行機が飛べない時も新幹線なら来ようという人が増えると思う」(寿司処 鮭卵 山中すみよさん)
冬の悪天候でも移動ができる新幹線に期待を寄せていましたが、実現するのは12年以上先の話です。
「難しい問題があるから仕方ないが、1年でも早く来てくれたらまたにぎわいが増えるのは期待できる」(山中さん)
2023年に閉館した「エスタ」は建設費の高騰や人手不足などで解体作業が足踏みをしていました。
「閉店から2年以上経ったエスタは現在工事用のフェンス・足場が組まれ、今後本格的な解体作業が進んでいきます」(木村記者)
解体作業は4月から本格的に行われます。
このエリアではホテルやオフィスが入る、高さ200メートル級の超高層ビルや商業施設などが開業する予定です。
高架下で着々と工事が進んでいるのはパセオの跡地です。
新たな商業施設が予定されていて、テナントの説明会には約200店舗の募集枠に対して全国から約300社が詰めかけました。
この施設は2028年冬ごろの開業予定ですが、再開発の行方を少し違った目線で見守る人も…
札幌駅構内のビールスタンドです。
再開発でお酒が飲める店が少なくなったため3年前、期間限定で始めましたが予想以上の人気を呼び常設店になりました。
「(札幌駅周辺で)混雑していたりするとなかなか入りにくい所も多く、気軽に立ち寄れるというところがお客様に支持されているのかな」(BEER STAND SORACHI 近野 恵佑さん)
しかし店をオープンしたときに交わされた、どうしても避けられない約束がありました。
新幹線延伸で札幌駅構内の改修工事が始まるときに立ち退かなければならないのです。
「(Q:延伸が遅くなってうれしかった?)そこはない。『その時が来たら来たかな』というところかなと思っている」
「営業ができるまではずっと営業していきたい」(いずれも近野さん)
札幌延伸の遅れはどのような影響をもたらすのでしょうか。
「確実に観光客が増える、入り込み数が増えるということで2030年度(開業)を見込んでいたものが8年先送りになり『機会損失』」
「計画の見直しを余儀なくされるなども考えられる」(いずれも帝国データバンク札幌支店 松田尚也さん)
新幹線がたどり着くその日までさらなる紆余曲折があるかもしれません。