18日、日米首脳会談に向けて政府専用機に乗り込み、アメリカに向かった高市早苗首相。
出発前には、「我が国の立場、考えも踏まえて、しっかりと議論をしたいと思っております」と話していました。

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イラン情勢が緊迫の度合いを増す中、高市首相を迎え入れる側のトランプ大統領は、18日、SNSにメディアの記事を引用する形で、「アメリカの同盟国はしっかりすべきだ。ホルムズ海峡の開放に向けて積極的に協力すべきだ」と投稿。

しかし、17日には「日本やオーストラリアなどの支援も必要ない」と発言しており、態度が二転三転。考えが読めない状況が続いています。

18日の国会では、ホルムズ海峡への自衛隊の派遣について「現時点で派遣の予定はない」と回答していた高市首相。
難しい交渉が予想される中、高市首相と当選同期で、元外務大臣の田中真紀子氏は、こう指摘します。

元外務大臣 田中真紀子氏:
日米安保があったって、日本は独立国家ですから。率直にものを言わないとおかしいと思う。ちょっとうまく言えないんじゃないか?と私は危惧して心配している。
イランと日本は良好な関係にありますし、石油を買っているわけですから、日本は。何もアメリカの今回のことがあるからといって、イランと不仲になる必要は全然ありませんので、友好関係を維持すると日本の国益に合致すると思います。それが外交だと思います。

日本の立場をハッキリと伝えた上で、イランとの関係も大切にすべきだと話す田中氏。

イランの革命防衛隊の元司令官ホセイン・カナニマガディム氏は、友好国である日本の船は、通行許可を取っていればホルムズ海峡を通ることができるといいますが…。

「日本がトランプの言うことを聞き、ペルシャ湾に艦隊を派遣すれば、機雷とミサイルの標的になるでしょう」とも発言。さらに、ホルムズ海峡に自衛隊を派遣しなくても、日本の米軍基地を出たアメリカの艦隊がイランを攻撃すれば、日本もイランから敵国視されることになると話します。

イラン革命防衛隊 元司令官ホセイン・カナニマガディム氏:
私たちは日本が巻き込まれることを望んでいません。しかし、それは日本の出方によります。もし日本が、日本にある米軍基地からイランの攻撃を許せば、友好国から敵国になるでしょう。そんなことは望んでいませんが。

いまだ真意が読めないトランプ大統領。日本に対して、どのような要求が繰り出されるのでしょうか。

キーパーソンは“赤沢経産相”?「持ち帰る」は危険

ホルムズ海峡を巡って日本の対応が注目される中、アメリカの政治情勢に詳しいキヤノングローバル戦略研究所の上席研究員・峯村健司氏は、今回の日米首脳会談をどのように受け止めているのでしょうか?

峯村健司氏:
(高市首相が)行く前に何人か同行する日本政府の関係者にも話を聞きましたけど、誰一人として楽観視はしておらず「大丈夫だ」という人は一人もいなかったことを考えると、やはり戦後一番難しい日米首脳会談なのは間違いないと思います。

――日本側、アメリカ側それぞれキーパーソンになりそうなのは?
まず日本側で言うと、赤沢経済産業大臣ですよね。赤沢さんとラトニック商務長官はずっと関税交渉をやってきたのでここは重要ですし、ある意味日本からアメリカにお土産的に持っていく物が、今回の関税協定の中でできた10兆円を超える規模の投資、原子炉・火力発電所とういパッケージを示すという意味でも、赤沢さんがそのパッケージをまとめましたので。
(アメリカ側は)ヘグセス国防長官、この方は元々入る予定ではなかったとトランプ政権の関係者から聞いているのですが、急きょこの中に入ると。かなり珍しいことなんですね。ですから、ヘグセスさんが入るというのは結構悪いメッセージの可能性があって、イランの問題でしっかり日本も(自衛隊を)出してくれとヘグセスさんが言ってくる可能性もあると。

谷原章介キャスター:
こちらのメンツには、小泉防衛大臣は入っていないわけじゃないですか。日本としては、経済とか、外務省の茂木さんとそちらの方でうまく交渉したいという意思の表れなんですか?このメンツというのは。

杉村太蔵氏:
いや、これ今はイラン情勢が焦点になっていますが、元々は4月のトランプ氏と習近平国家主席との米中首脳会談の前に日本の立場をきちんとトランプ氏に伝えるというのが、大きな目標だったと思うのですが、ちょっと趣旨が変わってきた。

峯村健司氏:
変わっていますね。ですから、関係者の話では小泉大臣が行くことでイランが焦点になるのは嫌だからということで、今回同行しないと。私は行った方が良かったと思いますが。なぜかというと、小泉氏とヘグセス氏は最近だけでも2回電話会談をやっていて、かなりいい関係らしいんです。と考えると、いて、逃げずにバシッとヘグセス氏との協議をしても良かったのではないかと。
トランプ氏は「あとで持ち帰る」というのが嫌いで、「今決めろ」というのがひとつ。そして、この間トランプ政権に影響力のある人と話したら、必ず言うのが「高市は勝ったよね?選挙に?圧勝したよね?強いリーダーだよね、じゃあ決められるよね?」という言い方をすごくしていたんです。これはおそらくトランプ氏も同じような印象を持っていますので、ここはバシッと今決めろという要求が来ると私はみています。

――ストレートに「出せません」というのは悪手?
基本的にトランプ氏は否定されると“カチン”と来てしまう、さらに今トランプ氏自身かなり追い込まれている状況なので、正直最近の映像などを見ても機嫌が良くないというか。なので、そこはあまり刺激をしすぎないのは大事です。

――現在トランプ氏は政権の中で孤立無援になっている?
なってしまっています。でも、これは逆にチャンスだと思っていて、安倍元首相もそうだったのですが、孤立無援、特に(トランプ政権)一期目の終わりはみんないなくなりましたよね。その中で割と聞き役・相談役になったのが安倍さんだったんです。
ある意味カウンセラーではないですけども、そういった役割、高市さんが手を差し伸べるということによって、トランプ氏との関係を強化することはできると思います。
逆に国際法はどうなっているんだとか、この攻撃はどうだったとか、傷口に塩を塗るようなことをすると、変な反応をする可能性がありますね。
(「サン!シャイン」 3月19日放送)