札幌の道立高校で、登校できない生徒について行動障がいと記載していた問題。
不登校の子を持つ保護者からは憤りの声が上がっている。
「その言葉を使った意図みたいなのは知りたいなと思いますし、学校の内部資料の中にそう捉えて書かれているのを知ったらすごく悲しいなぁと思います」(nicon 桑原さやかさん)

不登校の小中学生が通う札幌のフリースクール。
娘が不登校だった桑原さやかさんが、子どもたちの居場所を作りたいと、2022年に立ち上げた。
いま、札幌の高校で作られていた資料に心を痛めている。

UHBが北海道立の定時制高校に行った、公文書開示請求。
この学校は障がいのある、なしに関わらずともに学ぶインクルーシブ教育の理念を掲げた高校だった。
しかし、障がいのある受験生を事前に排除するような資料が職員会議で共有されていた。
さらに在校生の資料では登校できない状態を、「行動障がい」と記録していたことが分かった。

これはどのような意味を持つ言葉なのか、医師に聞いた。
「行動障がいは、他人に対して暴力を振るったり、自分に対して自傷・暴力を振るったりとか、物を壊したりとか意図的に悪いことをしようと思ってやっているのではなく、病気の特性としてそういうことをやってしまう」(いしかりこどもクリニック 田村卓也院長)

いま不登校の児童生徒は小中学校で35万人以上、過去最多。
高校生も約6万7000人にのぼる。
背景には家庭環境や学校でのトラブル、生活リズムの乱れなど、様々なことがある。

悩む親子を見てきた桑原さん。「行動障がい」という、子どもの側に問題があるような表現に憤りを隠せない。
「登校できていない状態の背景には、本当に色んな事情とか色んな背景があって。その状態だけをみて行動障がいっていうふうに表すのは、分からない事情に関して書いて、いい気持ちはしない」(桑原さん)

一方、この資料をよく見ると、別の問題もあることが分かった。
この生徒が登校できない状態だったことや、そのことを指して「行動障がい」と書いた、という説明は一切ない。
つまりこの資料を見たほかの教諭は「行動障がい」を本来の意味通りに逸脱した行動をとる生徒だと捉えたおそれがある。
「『行動障がい』という言葉からは、不登校という言葉は想像できない。この子はもしかして学校に来たら暴力を振るうのかなとか、友だち関係がすごくうまくいかなくてそういうことをしちゃう子なのかな。誤解は十分与えかねないかなと思います」(田村院長)
また、この資料は生徒の支援方針を決めるために使われた。
不正確な記載で支援方針を決めたことに問題はないのか…そうしたギモンも残る。
