AI(人工知能)時代になくてはならない、人間とAIを見分けるためのデジタルツール。
その最前線を取材しました。
AIの急速な発展に伴い、深刻化するディープフェイク。
AIが本人そっくりの映像や音声を生成し、詐欺や風評被害、世論操作に悪用されるケースや、高度化されたボットが不正なチケットの買い占めや転売をするなど、AIの進化に伴い問題が深刻化する中、世界で1700万人以上が登録しているのが、人間とAIを区別するためのデジタルID「World ID」です。
AI時代に必要なインターネットの安全を守る新しいインフラづくりとは。
AIの信頼性に関するある調査では、約8割が「AIによるなりすまし・偽アカウントの増加に不安」「フェイク画像や誤情報を見抜けない」と回答する中、Live News αが注目したのは人間とAIを区別するためのデジタルID。
海老原優香キャスター:
人間であることを証明するって、なかなか今まで生きてきてやったことないなと思うんですけど。
「ツールズ・フォー・ヒューマニティ」日本代表・牧野友衛さん:
AIの時代に人間かプログラムかボットかというのを区別するために、「World ID」というのが必要なんですけれど、それを登録するための機械です。
実はこの仕組み、チャットGPTの開発で知られるオープンAIのサム・アルトマンCEO(最高経営責任者)らが取り組んでいるもの。
世界では、この「人間証明」を求め、長蛇の列ができる国もあり、すでに1700万人以上が登録しています。
まずはじめに専用機器を通して一人一人、異なる瞳の虹彩を読み取ります。
海老原優香キャスター:
あえて指紋とかではなくて、虹彩を使って認証するんですか?
スタッフ:
指紋ってどうしても年齢を重ねると変わってきてしまう。虹彩は唯一、不変的に人生を通して生涯変わらないもの。
この虹彩データを基に、デジタルIDをアプリで発行。
SNSやアプリ登録、オンラインイベントの参加などにIDをひも付けることで、AIによるなりすましやボットによる不正参加の防止が期待されています。
「ツールズ・フォー・ヒューマニティ」日本代表・牧野友衛さん:
なりすましや情報操作を止められなかったことが、ソーシャルメディアでの情報操作をできなくなるような社会が作れると思っている。
また、プライバシー保護のため、氏名や住所などの個人情報は登録する必要はなく、匿名性を保ったまま人間であることを証明できます。
専用機器の設置を拡大するため、新たに国内では全国に店舗網を持つ「メディロム」と連携。
「メディロム」代表取締役・江口康二さん:
これだけAIを作ってきたサム・アルトマン氏がやっているAIと人間を区別する仕組み。身近な場所で認証ができるように。
メディロムが展開する温浴施設やリラクセーション施設など、全国150店舗以上に専用機器が設置され、「World ID」の累計認証件数は2万件を突破しました。
一方で、設置店舗の集客アップや地域活性化につながるメリットも。
IDを取得すると「World Coin」と呼ばれる暗号資産を受け取ることができます。
アプリ内で様々な商品券やギフト券に交換でき、IDを取得後に設置店舗で買い物やサービスを利用する人も多いといいます。
「メディロム」代表取締役・江口康二さん:
最終目標は3000台。加速度的に広がると思う。人間しか使用できない、人間とボットを区別することができるということはサイバー空間で絶対必要。