札幌市手稲区で5人が死傷した爆発火災から3月9日で1か月。

周辺の住民の暮らしに大きな影響が続く中、ようやく重機によるがれきの撤去が始まった。

「爆発現場に来ています。規制線が張られていて残骸も残っています。奥には重機が作業している姿も見られます」(有田慈彦ディレクター)

爆発火災から9日で1か月が経ったが、道路などには今も家財道具などが散乱している。

札幌市は9日から2台の重機でがれきの撤去を始めた。

「同じ(ガス)設備を使っている人は特に心配だと思う」(付近の住民)

爆発火災は2月9日未明、札幌市手稲区西宮の沢の住宅で発生。

この家に住む62歳の女性が死亡し、男女4人が重軽傷を負った。

その後の調べで、被害はこの家から約190メートルの範囲に及び計85棟に上ることが分かった。

2台の重機でがれきの撤去を始めた
2台の重機でがれきの撤去を始めた
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爆発から1週間ほど経って開かれた会見。

「現地調査の結果、ガス管に腐食により生じたとみられる穴が確認された」(北ガスジェネックス 梅村卓司社長)

プロパンガスを供給している「北ガスジェネックス」は、爆発があった家のガス管に直径2ミリほどの穴があったことを明らかにした。

腐食による穴とみられている。

2022年に行われた点検では、すでに腐食の兆候が確認されていたが。

「担当者は緊急性は高くないと判断し、処置を行っていなかった」(北ガスジェネックス 岩城和夫保安サービス本部長)

「(補修に)明確な基準があったかと言えば(なく)担当者の知見による」(梅村社長)

北ガスジェネックス 梅村卓司社長
北ガスジェネックス 梅村卓司社長

現場周辺の住民の暮らしは今どうなっているのだろうか。

「(窓を)直してほしい。もう1か月経ったなんて気がつかなかった」(現場付近に住む女性)

爆発があった家から60メートルほど離れたアパートで1人で暮らす女性だ。

管理人にプラスチック製の板で窓を覆うなどしてもらい、寒さをしのいでいた。

プラスチック製の板で窓を覆ってしのぐ
プラスチック製の板で窓を覆ってしのぐ

「当時は寒くて(温度設定を)大きくしていました。(Q:暖房費の請求は?)いやまだ来ていない」(現場付近に住む女性)

いつ元通りの生活に戻るのか…?

1か月が経っても補償などの話は進んでいないという。

「(Q:修復のめどは?)ないです。(管理会社は)『電話かけます』とは言っていたが全然電話もきていないから、『いつ』っていうのは全然決まっていない」(現場付近に住む女性)

住人の女性
住人の女性

爆発のあと、北ガスジェネックスは約8000件の住宅のガス管を緊急点検した。

すると。

「緊急点検で少量のガスの漏えいを検知していたことが新たに分かりました。そこには“ある共通点”がありました」(中村真也記者)

約8000件の住宅のガス管を緊急点検
約8000件の住宅のガス管を緊急点検

9日までの緊急点検で少量のガス漏れが17件見つかった。

17件のすべてで地上に出ているガス管の腐食が確認されている。

どれも設置から約40年が経過しているが、爆発があった家のガス管も40年前のものでだった。

ガス管はプラスチックなどで覆われた「ポリエチレン被覆鋼管」と呼ばれるものを使っていて、腐食はしづらいということだ。

また、定期点検はガス事業法に基づき4年に1回行われていた。

爆発の現場 爆発があった家のガス管は40年前のもの
爆発の現場 爆発があった家のガス管は40年前のもの

寒冷地・北海道での点検はこれで十分なのだろうか。

「この管自体は非常に腐食しにくい管だと言われている」

「しかし永久に使えるわけではない」

「法定点検が4年に1回だが、配管に水分が付着しやすい気候風土の地域では場合によっては2年に1回点検が行われてもいいと思う」(市民防災研究所 坂口隆夫理事)

道路のがれき撤去は9日で終わった。

しかし、住宅の復旧はこれからだ。

市民防災研究所 坂口隆夫理事
市民防災研究所 坂口隆夫理事
北海道文化放送
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