2023年4月に始まった高森高校マンガ学科。出版社・コアミックスが協力し、プロのマンガ家や編集者を派遣して指導に当たるなど、全国の公立高校で初となる「マンガ家育成」の取り組みを進めてきた。3月1日は1期生36人と普通科に通う32人が卒業。創作に励んだ、苦しくも熱い3年間の思い出を胸に学び舎を後にした。

クラスメイトは同じ夢を目指すライバル

マンガ学科1期生・與儀愛実さんは「(3年間)充実していたと思います。締め切り、美術の公募展の締め切りとか、人生で一番忙しかった時期だなと感じています」と話す。

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また、マンガ学科1期生・荒木桜輔さんも「同じ(マンガ家という)夢を持ってたり、同じものが好きな人たちが集まってる、ここ(高森高校)ならではの環境なので」と、マンガ学科のよさを語ってくれた。

今では高森高校の定員割れを解消し、今年3月の入試でも全国から志願者が集結。倍率2.5倍と高い人気を誇っている。

堀江信彦社長「勝利感のある人生を」

與儀さんは「一時期は後悔とかもあって、正直。(沖縄の)家族から離れたり、ライバルについていかないといけないので、成長面も。それでしんどくなった時期もあるんですけど、やっぱりライバルがいるから、成長のスピードも変わるんだなって、ここで実感できました」と話す。

「作品を生み出す」プレッシャーと戦った日々。自身もプロの編集者として教壇に立ったコアミックスの堀江信彦社長は「マンガを学んだわけですから、下手でも上手でもいいから、マンガを描き続けてください。(人生)負けのほうが多いですから。僕も勝ちと負けでは、負けのほうが多いと思うんですけどね。負けたってね(懸命に戦えば)自分たちには何かの勝利感がある。そんな勝利感のある人生を送ってください」と1期性に語り掛けた。

他ではできない学びを積み重ねてきた1期生たち。一人一人が卒業制作として、1編の作品を本にまとめた。

マンガ学科1期生・大森彩那さんは「友達だしライバル、みたいな環境なかなかないし。編集者が直接教えてくれたり、富沢(順)先生やマンガ家の先生もしっかり教えてくれる場。一人でも多くの人の心の支えじゃないですけど。自分のマンガを読んでもらって〈明日も頑張ろう〉って思えるようなマンガを描きたいなと思います」と話した。

また、荒木さんも「後世に名が残るくらいビッグな漫画家になります」と意気込みを語ってくれた。ペンに込めた青春の日々を胸に、生徒たちは夢の続きへと踏み出していく。

進学や漫画家や編集者として就職も

最後に夢を語ってくれた荒木さんは「第11回コアミックス九州国際まんが賞」で優秀賞を受賞。高森高校の生徒として初めて雑誌掲載デビューを飾るなど、マンガ学科の成果は着実に上がっている。

高森高校とコアミックスによると、マンガ学科1期生・36人のうち、20人が大学に進学。そのうち16人が美術系の大学で学ぶという。

また、コアミックスの子会社「熊本コアミックス」ではマンガ学科の1期生4人を新規採用する。2人は業務委託の漫画家として。2人は契約社員の編集者として働きながら、さらにスキルを磨いていくという。

(テレビ熊本)

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