滋賀県大津市で保護司の男性を殺害した罪などに問われている男の裁判員裁判。被告の男が、被害者と遺族に対する今の心境を語った。

被告の男:(犯行)当時は、これで負け犬にならずに済むと思った。今はとても気持ち悪いです。もし自分が大事な人を私のような人間に殺されてしまったら私なら耐えられない。

19日、法廷で犯行から今に至る心境の変化を語った被告の男(36)。

被告の男は、保護観察中だったおととし5月、大津市で担当の保護司だった新庄博志さん(当時60歳)の胸や首などをナイフと斧で複数回刺して殺害した罪などに問われています。

■証人尋問では、被告の心理鑑定をした弁護側の臨床心理士が出廷

被告はこれまでの裁判で「間違いは、ありません。守護神様の声に従ってやりました」と、起訴内容を認めていた。

弁護側は、”責任能力がなかったか、あったとしても低く”、無罪か刑を軽くするよう求めている。

一方、検察側は現場付近の下見をしていて計画性があり、責任能力はあったとして責任能力の有無と量刑が争われている。

19日の証人尋問では、被告の心理鑑定をした弁護側の臨床心理士が出廷。

事件当時の被告の状態について…

弁護側・臨床心理士:自分がやろうとしていることは悪いことだとは分かっていたが、頭では理解できていても気持ちが負けてしまう。

善悪の判断はできたものの、現実と思考が曖昧になると証言。

■新庄さんを何度も刺し続けた当時の心境「血を見てパニック」 遺族に対しても謝罪も

一方、18日に行われた検察側の精神鑑定医の証人尋問では、被告の男には、発達障害的な特性はあるものの診断には至っておらず、事件に影響はなかったとし、意見が分かれている。

切り付けられる中、「やめとけ、なんでこんなことするんや。社会に戻るんやろ」と、最後まで保護司として男を止めようとしたという新庄さん。

被告の男はそれを聞き入れず、新庄さんを何度も刺し続けた。

被告の男:(保護司が)監視者が自分の領域に偵察に来るように思っていた。

弁護人:新庄さん個人に恨みはなかった?

被告の男:はい。

弁護人:なんであんな激しい攻撃を。

被告の男:血を見てパニック。『ハーーッ!』って、どこ刺しているかもわからない。止まりませんでした。

そして、新庄さんに対しての今の気持ちを問われると…

被告の男:新庄さんには謝って済むような話ではないが、私が重い罰を受けて刑務所で後悔と反省を死ぬまですることで非常に申し訳ないという謝罪をすることしかできない。

このように述べ、遺族に対しても謝罪の言葉を口にした。判決は来月2日に言い渡される予定だ。

最後まで保護司の務めを果たそうとした新庄さん
最後まで保護司の務めを果たそうとした新庄さん
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■「保護司の安全をどう確保するか。保護観察は保護司の方頼り」菊地弁護士

弁護士はとして、保護司と接する機会もあるという菊地幸夫弁護士は、「責任能力の有無」について説明しした。

菊地幸夫弁護士:被告がなぜ保護観察を受けるようになったか。強盗事件があったと聞いている。

今回『守護神』という話をしていることになると、被告人を自分の自宅に招き入れて、一対一で指導する保護司の安全をどう確保したらいいのか。

保護観察作業の事務は保護司の方頼りなんですね。保護司の安全をどう確保するかがまず1つは頭に浮かびました。

裁判の今後の見通しは、計画性があったり、凶器を整えたりということがあると、責任能力はある程度、一定程度あるという方向にいきやすいのかなという気がします。

菊地幸夫弁護士
菊地幸夫弁護士

■「責任能力の有無」検察側と弁護側で主張異なる

被告の責任能力の有無について、検察側と弁護側の主張は以下のように分かれている。

<検察側>
精神鑑定医(18日の証言):精神障害的な診断には至っていない。
計画性があり責任能力はあった。

<弁護側>
臨床心理士:善悪の判断できたが気持ちが負けてしまう。
責任能力がなかったか低いとし、無罪か刑を軽くするよう求める。

菊地幸夫弁護士:弁護側が言ってるのは要するに責任能力っていうのは、1つ目が良い悪いを判断すること。2つ目はその判断に従って自分をコントロールする。

この両方が揃って『責任能力がある』と言われているのですが、弁護側の『善悪の判断ができた』。これは1つ目はOKだった。2つ目がそれに従ってコントロールするのが『気持ちが負けてできなかった』そういう意味なんですよね。

ただ検察側が言うには、自分の思い通り自分をコントロールできていた。計画性があったということで、ここを裁判所がどう判断するのかということになろうかと思います。

(関西テレビ「newsランナー」 2026年2月19日放送)

裁判の争点は
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関西テレビ
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