富山県高岡市の新年度予算案は、能登半島地震からの復旧・復興を最優先に、地域医療や公共交通の充実などに重点を置き、過去最大規模となりました。
*高岡市 出町譲市長
「『住みたいまち高岡』の実現に向けて踏み出す強い決意と、市民の皆様からお預かりした税金は市民のことを一番に考え市民のために使う強い信念のもと『チェンジ元年予算』として編成した」
高岡市の新年度当初予算案は、一般会計で818億5900万円と今年度をわずかに上回り、3年連続で過去最大を更新しました。
重点施策としては、液状化対策の試験施工など能登半島地震からの復旧・復興にあわせて15億900万円あまり。
公的病院の連携による持続可能な地域医療の推進や小学校給食費の完全無償化など「安全・安心」、「子育て・教育」の事業に9億9500万円あまり。
さらに、AIオンデマンドバスの実証実験など公共交通の充実に向けた事業に5300万円が盛り込まれています。
スタジオには高岡市政担当の福島記者です。
出町市長の「チェンジ元年予算」、何がどう変わったのでしょうか。
出町市長が去年の市長選以来、一貫して唱えてきたのが「税金の使い道をチェンジ」です。
これを具現化するための当初予算案が初めて編成されました。
19日の会見で出町市長は、これまでの手法から一歩踏み出すため、事業の見直しを行った結果、5億5000万円の財源を新たな事業や物価高騰対応に充てることができたと強調しました。
では、その予算案に「チェンジ」の達成度がどう表れているのか、市議会の全7会派に5段階で評価してもらった速報がこちらです。
7会派のうち、5つが高くも低くもない、真ん中の「中」という評価でしたが、25人中11人の最大会派「同志会」と去年6月の市長選で出町さんと争い、その後の市議選で復活した中川加津代さんの「きらり」、この2つの会派は「やや低い」、チェンジの達成度はあまり感じられないという結果でした。
出町市長が強調する割には議会側には響いていないようですね。
議員の皆さんも出町市長の答弁を聞くのは3月議会に入ってからですので予算案を見ただけではこれまでと何が変わったのかいわゆる「出町カラー」が見出せなかったということだと思います。
*高岡市議会 同志会 水口清志会長
「どういうことを思って、チェンジを強調しているのか、イメージがつかみ切れない その思いが伝わるように発信していただいたら、私たちも判断する材料になる」
そして、もう一つ、この「チェンジ元年予算」が予算案として評価できるかどうかについても5段階で聞きました。
予算案としての評価これまた最大会派の同志会はチェンジの達成度同様に予算案としての評価も「やや低い」。
理由は、足元に点在する課題に絆創膏を貼ったような小規模な施策が分散しているだけで、どのような成果が見込まれるのか見えにくいということでした。
その一方で、出町市長寄りとされる7人会派の「新・高岡愛」と2つの1人会派のあわせて3会派が「やや高い」と答えました。
震災からの復旧・復興のほか物価高や社会課題が多様化する中で日々の生活に不安を抱える市民に寄り添う姿勢やまちの魅力アップを図るなど出町市長の公約実現に向けた挑戦を評価しています。
*高岡市議会 新・高岡愛 林貴文会長
「予算案として『やや高』の評価理由は民間学童(保育施設)への補助、高齢者への経済支援、不妊治療の制度拡充など、地味に見えるが、出町市長が市長選で掲げた『やさしい高岡』の実現にしっかり取り組んでいると評価した」
出町市長の「チェンジ元年予算」案は来月2日に開会する3月議会に提案されますが予算は、市民の暮らしに直結する市政運営の羅針盤です。
議会の論戦の中で出町市長には、進もうとするビジョンと税金の使い道をどのようにチェンジしようとしているのか徹底した説明が求められます。