岡山県警は4月、県内の交通事故多発地点を公表しました。ランキングは毎年、公表されていますが、今回から分析方法を変更。すると、これまで入っていなかった事故多発地点が浮かび上がってきました。
(中西源太記者)
「倉敷市上富井の国道2号と側道が合流する場所です。過去5年間で追突による人身事故が最も多い場所となっています」
側道から国道に合流する時に国道を走る車に気を取られ、合流待ちをしている前の車に追突・・・。このような追突事故が過去5年間で15件発生しています。
しかし、この場所は岡山県警が毎年公表している交通事故多発地点には入っていません。その理由は・・・
(岡山県警交通企画課 朝原健交通事故分析官)
「これまでは1年間の交差点で発生した交通事故を集計する分析方法だった」
岡山県警は1968年から交差点に絞って交通事故多発地点の分析を行い、事故防止のための安全対策を講じてきました。一定の効果は出ていたものの、ほとんどが複数回ランク入りし、大幅な事故減少にはつながらず、抜本的な解決には至っていません。そこで発想を転換し、分析方法を2025年から変更しました。
(岡山県警交通企画課 朝原健交通事故分析官)
「今回からは5年間の交通事故で、その中でも同じ形態、「追突」や「出合い頭」による事故が多発している場所に着目した」
交差点に限らず、県内で発生した交通事故を全て洗い出し、追突や出合い頭などタイプ別に分析。すると、新たな事故多発地点が浮かび上がってきました。
(中西源太記者)
「横断歩道での人身事故というタイプで見ると、岡山市中区藤崎の交差点で多発していることが分析結果から分かった」
岡山県警が今回の分析でまとめた交通事故多発地点8カ所がこちらです。
岡山市北区の大雲寺交差点と早島町の無津交差点以外はこれまで公表された「ワースト交差点」に1回も入ったことがありません。
(岡山県警交通企画課 朝原健交通事故分析官)
「当面は今回の分析方法を活用して人身事故多発地点について関係機関と協力しながら、ハード対策を充実していく。県警のホームページなどに掲載して危険箇所を伝えていければ」
“発想の転換”で見えてきた事故の傾向。岡山県警は今回の分析結果を広く県民に周知し、交通事故撲滅を目指したいとしています。