衆院選、鹿児島県内ではそれぞれ1議席を争う4つの選挙区に、あわせて13人が立候補し激しい選挙戦が展開されています。
戦後最短の日程で行われる今回の衆院選、投票先を選ぶ上で私たちはどんな視点で見ればいいのでしょうか。
専門家の見方を聞きました。
鹿児島大学(政治学)・藤村一郎准教授
「新しい権力としての塊を作っていく。大事なステップになっているのが今回の選挙」
こう話すのは、政治学が専門の鹿児島大学藤村一郎准教授です。
藤村准教授のいう新しい塊の一つが、与党の新たな連立です。
2025年10月、高市総理の下で自民党と日本維新の会による新たな連立政権が誕生しました。
今回の衆院選は自民党のパートナーが公明党から日本維新の会に変わって初めて行われる国政選挙となります。
2つ目の塊は新党の結成です。
26年連立を組んできた自民党と決別した公明党は、立憲民主党と新党「中道改革連合」を結成しています。
藤村准教授
「安保法制をきっかけに立憲民主党はできている。リベラル勢力で塊を作っていこうと、それを事実上やめた。(立憲・公明)両党でリベラルではなくて中道というポジションで勝負することになった。別々の道を歩んでいた公明と立民が一緒になって塊を作ることは野党の動きとしてはかなり大きい。日本政治史上重要な動きだった。ただ選挙の結果次第ではどうなっていくか分からない」
その上で、藤村准教授が勝負のカギとするのは「投票率」です。
藤村准教授
「高市自民がやはり支持が高い。それは組織的なものというよりは盛り上がっている、風が吹いている風が吹いている状態。投票率が高いと高市自民に有利に働くのでは。中道は組織力がものを言う。立憲民主党の後ろには連合があるし、公明党の後ろには創価学会があるので、ここがどれくらい本気で組織として動くかがポイントになる」
こうした状況を背景に今回の選挙は与党と野党の戦い方がこれまでと逆になっていると分析します。
藤村准教授
「これまでの自民党と公明党の協力は低投票率の中で公明党の組織票がものを言って各選挙区で自民党がシュートを決めると、自公政権の一つの選挙の勝ちパターンだった。それがなくなったことが大きい。だが高市政権には今回風が吹いているという強みがある。逆に中道の方は風が吹いていないけれども組織票がある。以前の自公政権と逆の攻め方になっている。そこが面白いところ」
そんないつもとは様相が異なる選挙戦で、藤村准教授が論戦を期待するのは「国際関係」です。
藤村准教授
「鹿児島みたいな県は国際関係がめちゃくちゃ大事。例えば鹿児島で作った和牛は外国だとどこに売るのか、抹茶を中心に鹿児島のお茶が注目されていているが海外でどこに売るのか、外交は戦争の準備のためにあるのではない。外交はむしろセールス。どこに売っていくのかという戦略感を持っている政治家が鹿児島には大事なのでは。そういう議論が薄いと思う」
政権選択選挙とも呼ばれる衆院選。
藤村准教授は解像度を上げて政策を見比べてほしいと呼びかけます。
藤村准教授
「コンパクトにまとめられた各党の政策を見てみると、例えば消費税が象徴的だか。チームみらいを除いてすべて消費税減税にかじを切っているように見える。ぱっと見同じように見えるが、多少解像度を上げて深掘りすることをやった方がいい。前回までの選挙と政権の枠組みが変わっているので、どういう結果が出るかは未知数。そこを楽しみながら自分たちの生活にとってプラスになる政党や人材を選んでほしい」
KTSではホームページに衆院選の特設サイトを開設しています。
各候補の出陣式での第一声のノーカット映像やこれまでに放送した衆院選関連のニュースを掲載しています。
ぜひごらんください。