通常国会冒頭で衆院解散し、早ければ2月8日にも投開票が行われる見込みとなる中、立憲民主党と公明党が新党結成で電撃合意しました。

背景にどんな動きがあったのか、永田町取材では定評があるジャーナリストの鈴木哲夫さんがその舞台裏を明かしました。

動いたのは立憲の安住幹事長

川崎健太キャスター:
まさに電撃的、歴史的な新党結成の流れとなりました。哲夫さんはこの背景を詳しく取材していたということで、きのう(14日)からきょう(15日)にかけてどういう流れがあったのでしょうか。

鈴木哲夫さん:
きのう(14日)大きく動きましたよね。たどっていくと実は、公明党が自民党との連立から離れましたよね。この時からもう立憲はアプローチしてるんですよ。はっきり言いますけど、幹事長の安住さん。この人はリアリストで「勝つためには何でもあり」という人だからいろいろやるだろうと思ったらやはり動いて。それから代表代行の馬淵さん、このあたりが連携ということで動いていました。

ただ、新党というよりも第1段階は選挙での統一名簿で、きのう僕のところに連絡があって「明日(15日)党首会談をやって、 いわゆる連携みたいなことで話があります」と聞きました。統一名簿のことだなと。統一名簿というのもけっこう大変な作業なんですが、そしたら夕方になって「いや、統一名簿どころか新党です」と。これは立憲の議員からも連絡があったんですよ。だから高市さんの冒頭解散にも驚いたけど、それに続いてまた驚きだったし、新党までは予測してませんでした。

だけどいろいろ取材をしてみると、公明党はきのう最大の支持母体の創価学会がかなり長い会議をやっていて、連携そして新党はOKだという結論を出した。そこで動き出した。お互いにそれぞれの党で戦ってももう限界が来てるわけです。支持者も比例票もね。ここは1つになって理念についても保守中道だから、これは政界再編の第一幕ですよね。

川崎キャスター:
大きな動きですが、特に公明党は党の存続を含めてかなり追い込まれていたということでしょうか。

鈴木さん:
そうですね。比例票がかつては700万~800万と言ってたのが、もう今度500万切るかもしれないと。そしたらもう自分の党だけで再生していくにも限界があるわけですよね。そういう意味では党の存続という意味でも連携を模索したと。ある種、利害が一致したということでしょうけど、 僕は政界再編はしないといけなかったと思います。バラバラよりも1つの核になるという意味ではありかなと。

“新党”で自民は20議席失う予測も

川崎キャスター:
では、福岡では今後どういうことが起きるかなんですけども、公明党はこれまで福岡の11の小選挙区では候補を擁立していないのでちょっと難しいんですが、毎回、超激戦となる都心部の福岡2区を例に考えてみたいと思います。

前回2024年は4連勝していた自民の鬼木さんが敗れました(その後比例復活)が、その鬼木さんには、過去の地方選の結果などを踏まえますと公明票が2万票ほど乗っていたと考えられます。これが新党結成によって立憲の稲富さんの方にそのまま流れるとすれば、鬼木さんとしてはさらに厳しい戦いを強いられることになります。ただ、そのまま乗るかどうかというのはもちろん不透明です。公明党と一緒になるということで、逆にこれに対する反発とか受け入れられないという声もありそうですね。

鈴木さん:
立憲も公明も一般の無党派層を取ってるわけじゃないんですね。いま出ている票がおそらく組織票も含めて、割とカチッとした票だと思いますので、それが上積みだけしていきますから、自民党の候補たちはけっこうハラハラしてると思いますよ。

川崎キャスター:
それでいくと、立憲と公明でどれぐらい議席を伸ばす可能性がありますか。

鈴木さん:
公明のひょうと言うのは選挙区で1万から3万くらい、平均で2万くらいあるんですが、単純に公明の票が全部乗ったら70ぐらいは自民党が負けちゃうんですよ。もちろん立憲の人気もちょっと落ち目とか今回の合流への批判もあるのでそこまではないにしても、これは公明党の幹部が言ってたんだけど、それでも20ぐらいは自民党が落ちると。高市総理が狙っている単独過半数どころじゃなくなるわけですね。これ非常に大きな動きになると僕は思いますね。

川崎キャスター
高市さんとしたらその奇をてらったというか、単独過半数を狙うための早期の解散だったわけで、むしろそれが逆に出るということですよね。

鈴木さん:
追い詰められてそれに対抗すると。でも、僕に言わせると高市さんが解散という無茶をやったから逆にこの動きが加速したこともあると思う。でも、対決型の選挙にならないと、いっぱい政党があってやっているよりも、こういう意味で僕はまとまっていくというのは、最終的には有権者が判断することだけど、悪いことではないと思う。

川崎キャスター:
公明党としても、かつて盟友だった自民党に一矢報いるという思いが相当あるわけですね。

鈴木さん:
そうですね。 新党になったら自民に票を回すことはもうないので、これは相当自民党は痛いと思いますね。

(2026年1月16日放送「報道ワイド 記者のチカラ」より)

テレビ西日本
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