10月11日に開催された「呉シティロゲイニング」。
「ロゲイニング」とは、時間内にチェックポイントをまわり、集めた点を競うスポーツ。
新型コロナウイルスの影響で、にぎわいが減った街を元気づけようと、今回は呉のまちを舞台に初めて開催された。
イベント開催の2週間前、呉市内のお店「TRIBECA」で打ち合わせが行われていた。
このイベントを企画した豊饒光邦さんは…
ITADAKI・豊饒光邦代表:
三密を避けなければということと、みんなが安心して楽しめる企画ができないかというのが発端です。地域の人が、地域のお店に行き、観光するという形にしたい
「TRIBECA」はオーガニック野菜を中心とした食事や飲み物を提供するカフェ。
当日は給水ポイントとしても、参加者に飲み物を提供することになった。
TRIBECA・舛岡千絵美代表:
まだ(オープンして)2年で知られていないので、こういう商品を扱っているというのを知ってもらえたら
打ち合わせに呉市長も参加
今回チェックポイントとなったのは、市内の飲食店や観光名所など、約80カ所。
100年以上続く「森田食堂」も、イベントへの参加を決め、当日は参加者にラムネを提供する。
新型コロナの影響で売り上げが大きく減った「森田食堂」では、まちの活性化にも期待を寄せている。
森田食堂・森田鈴子さん:
営業にならないぐらい困っていたところだからね。大勢の人に呉を回ってもらいたいと思います
そこへやってきたのは呉市長。注目度の高さがうかがえる。
呉市・新原芳明市長:
この話を聞いた時から、ずっと注目しているんです。おもしろいから、聞いていてワクワクする。ぜひこういう新しいゲームというか、スポーツのシティロゲイニングで呉の街を楽しんでいただきたい
ITADAKI・豊饒光邦さん:
思った以上にポイントごとに魅力がてんこ盛りなので、当日すごく楽しいイベントになりそうだなとは思いましたね
親子連れなど多くの人がイベントに参加
イベント当日。今回は2人から5人の約60チームが参加。
街の中のチェックポイントは遠い場所ほど点が高くなっていて、3時間と5時間の部に分かれて得点を競う。
参加者:
福山からです。楽しみながら、そこそこ良い順位がとれたらいいかな
参加者:
岩国からです。(目標は)ダイエットです
参加者:
呉市内からです。ファミリーで出られるイベントはなかなかない。参加のハードルも低くて楽しめると思います
中には、子どもを背負って走るご家族も。
スタートを前に、どうやって得点を集めていくのか熱心に話し合っているこちらのグループ。
くれえばん・菅原礼美編集長:
まずは中通りの方を、お店がいっぱいあるので攻めていって。作戦は自信があります。道はわかるので、そこは大丈夫です
彼女たち、実は地元のタウン誌「くれえばん」の編集に携わっている。大好きな地元を盛り上げたいと参加を決めた。
そしていよいよ、スタート。
チーム「くれえばん」、さすがタウン誌の取材で地元を知り尽くしているため、どんどんポイントを回っていく。
チェックポイントでは写真を撮ってアプリに登録。これでポイントを獲得することができる仕組み。
チェックポイント以外でも、ご当地キャラクターの「呉氏」を見つけたり、猫の写真を撮ったりするとポイントが加算される。
中にはクイズが出題される場所も。
問題:
かつて存在した遊園地、呉ポートピアランドはどの国のリゾート地をモチーフにした?
くれえばん・菅原礼美編集長:
スペインだったと思う。
さすが雑誌の編集者「正解」。
ーー大丈夫ですか?
くれえばん・菅原礼美編集長:
はい、頑張れそうです。お店をたくさんまわってあげないと
まちの人とのふれあいや、ご当地のおいしいものが楽しめるのもシティロゲの醍醐味。
制限時間を前に続々と帰ってきており、子どもを背負って回っていた親子も無事にゴールイン。
子どもを背負った親子:
最後まで背負いました。重たかったです。坂を上って海の方見たら、結構きれいでしたね
参加者:
「呉氏」いっぱいみつけた
参加者:
呉の街ってあまり知らなかったんですけど、結構ディープなところにも行ったりしておもしろかった
街を回って知って…参加者は大満足
3時間の部で優勝したのは、中学時代の先生と教え子の2人。
優勝チーム:
良い大会ですね。これは今後もやったらいいんじゃないかな。また出たいです。楽しかったです
チーム「くれえばん」のみなさんは…
くれえばん・菅原礼美編集長:
もっともっと知りたいって思いました。良い所がもっとあるんだなと感じました。呉が好きなので
くれえばん・植田衣久美さん:
コロナ禍でも、人々が前向きになれるイベントが開催できたことがとてもすごいと思います
ITADAKI・豊饒光邦さん:
皆さんに呉のファンになってもらって、今後も来てもらえるような形につながるといいなと思います
「楽しみながらまちを応援し、地域の魅力を再発見する」
ウィズコロナ時代に対応した新たな観光の形が生まれている。
(テレビ新広島)